■見出し(2013年02月24日) No2013-11
〇「Suica」の技術がバングラデシュへ -都市交通をより快適に-
〇バングラデシュに初のITパーク、2015年にも誕生
〇ニュース交差点:国際 ドラえもんが見られない! バングラ政府、テレビ放映禁止
〇スターアライアンス、アジアエアパスにバングラデシュやパキスタンなどを追加
〇安倍首相夫人がアジア女子大学のパトロンに
〇バングラデシュ人民共和国向け円借款契約の調印
-過去最大の供与を通じ、注目高まる新興国バングラデシュの発展を支援-
〇バングラデシュに対する円借款及び無償資金協力に関する書簡の交換
〇バングラデシュの様子や、現地で行われているJICAの活動を紹介します
〇学習院女子大学 バングラデシュ国際協力研修 出発前のご報告
〇バングラデシュの研修員がIDECを表敬訪問されました
■「Suica」の技術がバングラデシュへ -都市交通をより快適に-
http://www.jica.go.jp/topics/news/2012/20130221_01.html
(JICA 2013年2月21日)
非接触ICカード技術方式(Felicaシステム)は、ソニー株式会社が開発した、読み取り
端末にICカードをかざすだけでデータがやりとりできる技術。日本ではSuicaやPASMOな
どに採用され、都市部の公共交通機関などで使われている。このシステムが、JICAの「
ダッカ都市交通料金システムICT化プロジェクト」により、このほどバングラデシュの国
営バス会社に初めて導入された。
<ICカードが交通混雑解消にひと役>
バングラデシュは、1990年以降、安定して比較的高い経済成長を続けているが、それに
伴い人口が都市部に集中し、都市化も急速に進んでいる。特に首都ダッカを抱えるダッ
カ県の人口増加は著しく、近年は交通混雑が深刻な社会問題となっている。バングラデ
シュ政府はこの交通混雑を軽減するため、鉄道やバス路線、地下鉄など、大量輸送を可
能にする新たな都市交通の整備を進めている。さらに、既存の公共交通機関の利用を促
進するため、バスの乗降、バスからバスへの乗り換えをスピーディーに行える公共交通
機関共通の料金徴収システムを導入することを決めた。
JICAはバングラデシュ政府の要請を受け、2012年4月にFelicaシステムをバングラデシュ
の国営バス会社の2路線に導入。2万6,000枚のICカードを供与し、運用をスタートさせた。
同時に、ICカード技術の導入はバングラデシュでは初めての試みのため、新聞広告やテ
レビコマーシャルによるPRのほか、日本とバングラデシュの国交樹立40周年(2012年)
の記念事業の一環としてICカードのセミナーを開催するなど、カードの知名度アップと
利用者の獲得にも力を入れた。
当初、ICカードがダッカの人々に受け入れられるのかという不安もあったが、導入後は、
「カードを見せればどの路線にも乗車できるので、非常に便利」「これまでのように乗
車前に列をつくってチケットを買う必要がなくなった」「現金のやりとりがなく、時間
の節約にもつながる。時間通りに勤務先に行けるようになった」など、利用者から肯定
的な意見が数多く寄せられた。利用者の数も、プロジェクトが終了する10月末には1万8
,000人に達した。
<運賃収入大幅増の成果も>
ICカードを導入した成果としては、これまで横行していた不正乗車がなくなり、運賃収
入が大幅に増加したことが挙げられる。また、特に女性のICカード利用が進んでいるこ
とを確認できたことも大きな収穫だ。バングラデシュは国民の約9割がイスラム教徒であ
り、女性は見知らぬ男性との接触を嫌う社会的な傾向がある。しかし、ICカードを使え
ば、チケット購入の際に見知らぬ男性に囲まれて並んだり、現金のやりとりをする必要
がないため、女性の精神的な負担が軽減し、公共交通機関を利用しやすくなると予想さ
れる。バングラデシュでは最近、政府の指示で女性専用バスが実現し、公共交通機関を
利用する女性が増えているが、ICカードも、そうした女性の社会進出を後押しするもの
として期待されている。
国営バス会社はこの結果を踏まえ、今後もICカードによる料金システムを継続し、ダッ
カ首都圏のほぼ全バス路線で、ICカードが利用できるバスの走行を目指すことを決めた。
バングラデシュ政府は、いずれは公共交通機関として円借款での整備が予定されている
高速鉄道(MRT)にもICカードを導入し、利便性の向上を図る予定だ。
※こちらも合せてお読み下さい。
●ダッカの交通システムを変える日本の先端技術 バングラデシュと日本人(その8)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37048
●世界で広がるFeliCaの導入事例
http://www.sony.co.jp/Products/felica/casestudy/index.html
バングラデシュ「SPASSカード」
バングラデシュでは国営バスBRTCの料金徴収システムとして、FeliCaの乗車券
「SPASSカード」が導入されています。
●バングラデシュのバスをICカードで改革 パート 1
http://www.youtube.com/watch?v=hZAedZk_gIk
●バングラデシュのバスをICカードで改革 パート 2
http://www.youtube.com/watch?v=Q6_3yN2mYr0
●BRTC SPASS Card Bangladesh
http://www.youtube.com/watch?v=2mEEbaiUEXs
■バングラデシュに初のITパーク、2015年にも誕生
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2202X_S3A220C1000000/
(日本経済新聞 2013/2/22)
バングラデシュの首都ダッカ近郊に、ソフトウエア会社やITサービス会社を集めた同国
初のITパークが誕生することが分かった。2015年以降の開設を目指し、不動産会社など
の民間企業団と政府がそれぞれ計画を始動する。
人口1億6000万人超のバングラデシュでは、英語を話せるIT人材がインドの半分のコスト
で雇えるといわれる。
日系企業のバングラデシュ進出を支援するバングラ・ビジネス・パートナーズによれば、
ITパークに先駆け、民間主導のプロジェクトは2013年内にもダッカ中心部の建物にIT企
業を集積した「ITビル」を構える計画という。民間と政府のプロジェクトは共に、日本
を含む海外IT企業の誘致を目指す。
■ニュース交差点:国際 ドラえもんが見られない! バングラ政府、テレビ放映禁止
http://mainichi.jp/feature/maisho/news/20130222kei00s00s015000c.html
(毎日小学生新聞 2013年02月22日)
ベンガル語(ご)が公用語(こうようご)のバングラデシュで、ヒンディー語(ご)で
放映(ほうえい)されている日本(にっぽん)の人気(にんき)アニメ「ドラえもん」
のテレビ放映(ほうえい)が禁止(きんし)されることになりました。「ドラえもん」
はバングラデシュでも大人気(だいにんき)で、子(こ)どもたちがベンガル語(ご)
ではなくヒンディー語(ご)で話(はな)していることが社会問題(しゃかいもんだい)
になっていました。同国(どうこく)の情報大臣(じょうほうだいじん)は国会(こっ
かい)で「子(こ)どもたちの学習環境(がくしゅうかんきょう)がドラえもんによっ
て妨(さまた)げられることを望(のぞ)まない」と話(はな)し、テレビ局(きょく)
に放映禁止(ほうえいきんし)を通知(つうち)しました。
□「ドラえもん」がバングラデシュで放送禁止に……一体なぜ?
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1302/21/news040.html
(ITmedia 2013年02月21日)
「ドラえもん」のアニメがバングラデシュで放送禁止になったことが海外メディアで報
じられています。インドのヒンディー語で放映されるドラえもんを子どもたちが見るこ
とで、母国語であるベンガル語の習得に支障が生じているのが理由とのこと。
ドラえもんに関する問題は少なくとも昨年半ばごろから指摘されていました。ヒンディ
ー語版ドラえもんがバングラデシュで繰り返し再放送されていることから、多くの子ど
もが家族の前でもヒンディー語を話すようになっており、また子どもたちがのび太のよ
うになまけたり、ドラえもんのようなロボットを欲しがったりするケースもあったとか。
バングラデシュでは隣国インドの番組が衛星放送されており、ドラえもんもその1つ。
インドの番組を好む世帯も多く、政府は文化的な影響を気にしています。教育への悪影
響が懸念されるほどドラえもんが人気というのは興味深い事実です。
■スターアライアンス、アジアエアパスにバングラデシュやパキスタンなどを追加
http://response.jp/article/2013/02/20/191759.html
(レスポンス 2013年02月21日)
スターアライアンスは、アジアエアパスの対象国を拡大すると発表した。現在の15カ国
にバングラデシュ、ネパール、パキスタン、スリランカを加える。アジアエアパスの対
象には、日本やインドのスターアライアンス就航地も含まれている。
エアパスの運賃はクーポン1冊単位で計算されるため、航空券を個別に購入するよりも安
く利用でくる。広範囲にアジア大陸を訪問したい旅行者ニーズに対応するため、アジア
エアパスの対象国を拡大する。
アジアエアパスは、235以上の就航地から目的地を選択でき、最小3便から最大10便まで
利用が可能。アジアエアパスに訪問できる国は、カンボジア、中国、香港、インドネシ
ア、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナム。
スターアライアンスでは、エアパスをアジア以外に「アフリカエアパス」、「チャイナ
エアパス」、「ヨーロッパエアパス」、「ノースアメリカエアパス」、事前に候補の中
から目的地を選ぶことにより、オーダーメイドの周遊旅行プランを作る「サークルパシ
フィック運賃」、スターアライアンスのネットワークを活用して世界一周が可能となる
「世界一周運賃」を設定している。
スターアライアンス加盟航空会社は、同じような運賃を提供しており、特定地域を旅行
する際に利用できる。例えば、ANAはジャパンエアパス、TAM航空はブラジルエアパス、
タイ国際航空はタイエアパス、ユナイテッド航空はミクロネシアエアパスを提供してい
る。
■安倍首相夫人がアジア女子大学のパトロンに
http://www.agara.co.jp/prw/?m=1&i=201302209997
(共同JBN 2013年02月20日)
【チッタゴン(バングラデシュ)2013年2月20日PRN=共同JBN】日本の首相に再選された
安倍晋三氏の昭恵夫人が、アジア女子大学(The Asian University for Women、AUW)の
パトロンの1人になった。
AUWはバングラデシュのチッタゴンに本部があり、アジア・中東地域の女性の教育と指導
者としての養成に特化した国際的大学である。
(Photo: http://photos.prnewswire.com/prnh/20130219/DC62315 )
同大学は1年間の予科期間のプログラムとして、英語、数学、コンピューターおよび重要
な学習スキルを教育し、その後4年間の学部プログラムで一般教養と科学を学習する。国
際的な教授陣が指導に当たり、AUWの学生は12カ国から集まっている。
安倍夫人は2011年1月にAUWが主催した会議で「アジアの別の将来をイメージする」と題
した講演を行い、AUWの事業の熱心な支持者になった。会議で安倍夫人は、日本では200
8年現在で女性のうちたった49%しか公式の労働力になっていない、と指摘して、さまざ
まな分野において女性が進出することが必要だ、と訴えた。夫人はまた「女性が力をつ
ければ次の世代の展望が広がることに寄与できる。女性が教育を受ければ、とくに指導
者となるべき高等教育を受ければ、男性とおなじ役割を十分に担うことができる地位を
占められる。経済界から一般社会、政治から学界を横断する各分野で女性が積極的に関
与することは、私たちが共有している目標である平和と繁栄の実現のために重要だ」と
述べた。
安倍昭恵夫人は日本のファーストレデイ史上、きわめて特異な存在である。夫人は、よ
り健康な食品とライフスタイルを推進するという信念を証明するため、小さな有機米農
場を所有している。マラソンランナーでもある。ミャンマーに学校を建てるための資金
集めの運動に数年前からかかわってきた。ミャンマーをこれまで9回訪問し、同国につ
いて修士論文を書いた。
AUWのCouncil of Patronsはバングラデシュのシェイク・ハシナ首相が議長を務めている。
安倍夫人の他のパトロンはローネ・ディビキュエル (元デンマーク環境相)、イリーナ
・ボコバ (UNESCO事務局長)、エンマ・ボニーノ (イタリア上院副議長)、アンソン
・チャン (元香港行政長官)、および ロスマー・マンスール (マレーシアのファース
トレデイ)の各氏。
■バングラデシュ人民共和国向け円借款契約の調印
-過去最大の供与を通じ、注目高まる新興国バングラデシュの発展を支援-
http://www.jica.go.jp/press/2012/20130221_01.html
(JICA 2013年2月20日)
国際協力機構(JICA)は、2月20日、バングラデシュ人民共和国政府との間で、3件、総
額706億9,300万円を限度とする円借款貸付契約を調印しました。
北海道・東北を合わせた面積に世界第8位の約1億5,000万人の人口を擁するバングラデシュ
は、縫製・衣料関連産業の発展等により、過去10年間で年平均約6パーセントの経済成長
を続けています。また、「ネクストイレブン」(注1)の一角に貧困国として唯一名を連
ね、製造業等のリスク分散の観点から中国以外の新たな生産拠点・投資先を意味する「
チャイナプラスワン」としても取り上げられつつあるなど、近年、有望な新興国として
日本をはじめとする海外の企業から注目を集めています。しかしながら、民間の経済活
動が活発化する一方で、全国的に質・量ともに不足するインフラ整備の状況が、更なる
経済成長や投資のボトルネックとなっています。例えば、人口約1,500万人のダッカ都市
圏では、急増する人口に対応する公共交通機関等の都市交通インフラの整備が遅れてお
り、交通渋滞や大気汚染が深刻です。経済発展に伴い急増する電力需要に対しても、新
規発電所の建設や送電線整備が資金不足等により遅延しているため供給が追い付いてお
らず、長時間の計画停電を余儀なくされています。今回貸付契約を調印した3事業は、こ
うした状況の改善を支援するものです。
今次調印した円借款の特徴は以下のとおりです。
(1)「渋滞都市」ダッカを変える-同国初の都市高速鉄道を建設-
バングラデシュの首都ダッカ市を含むダッカ都市圏は、約1,500万の人口を擁する世界有
数(世界第8位)の巨大都市です。しかし人口や自動車の増加に道路インフラの整備が追
い付いていないため、日々激しい交通渋滞が発生しており、渋滞による経済損失は年間
約2,600億円(2010年)に上ると試算されています。「ダッカ都市交通整備事業(I)」
は、バングラデシュ初の都市高速鉄道(MRT)を建設することでダッカ市の交通渋滞を緩
和するとともに、人やモノの流れをスムーズにし、経済活動の活性化を促進するもので
す。 この鉄道の利用客数は1日あたり約51万人(参考:同規模の東京メトロ南北線が約
45万人)と予想されており、ダッカ市民の交通手段が自動車やバスから鉄道に転換し、
走行する車両台数が減少すると見込まれるため、温室効果ガスの排出削減につながり、
気候変動の緩和に貢献できると期待されています。
(2)立ち遅れる西部地域で電力供給を大幅に改善-温室効果ガス排出の少ないガス火力
発電所を建設-
バングラデシュでは現在、電力供給が需要の7割程度に留まっており、各地域で計画停電
(2010年度は約1,500時間)が実施されています。また、バングラデシュの国土は大河川
のパドマ(ガンジス)川・ジャムナ(ブラマプトラ)川により東西に分断されています
が、発電能力の大半は東部地域に集中しています。「ベラマラ・コンバインドサイクル
火力発電所建設事業」は、貧困層の多い西部地域における電力供給を通じた経済発展・
貧困削減のために、西部地域に初の大型の新規発電所を建設するものです。完成後、本
発電所によって供給される電力は現在の全国の電力供給の5パーセントにあたります。ま
た、本事業により建設されるガス火力発電所は、従来の火力発電所より高効率で温室効
果ガス排出量が少ないため、気候変動の緩和に貢献できると期待されています。
(3)電力の安定供給で生活と経済活動を支える(全国規模で変電所・送電線を建設)
バングラデシュは停電の頻発や不安定な電力供給が深刻な問題であり、特に自家用発電
機を利用できない一般家庭や中小企業にとっては、生活や経済活動の障害となっていま
す。バングラデシュの電力需要は毎年約10パーセントずつ増加しています。これに対応
するには発電・送電・配電の各部門においてバランスのよい設備投資が不可欠であり、
送電部門は新しい発電所の建設に対応できるように送電設備を増強する必要があります。
「全国送電網整備事業」では、バングラデシュ全域で変電所や送電線を建設することに
より電力の安定供給を進め、約3,000万人の生活の改善と、産業・商業の発展に貢献しま
す。
1971年のバングラデシュ独立以来、日本とバングラデシュは極めて良好な関係を築いて
おり、バングラデシュ国民の親日感情は極めて高いと言われています。近年、経済面で
も両国間関係は緊密なものとなっており、過去5年間で進出日系企業数は倍増し、現在約
130社を超える日系企業がバングラデシュに進出しています。こうした中JICAは、有償資
金協力(円借款)、技術協力、無償資金協力という三つの援助手法を有機的に連携させ、
バングラデシュの経済成長の加速化と社会の発展のため、引き続き協力を行っていく方
針です。
(注1)2005年、米国の投資会社が、将来の世界経済において非常に大きな影響力をもた
らす潜在性を秘めた国として挙げた11カ国を指します。バングラデシュのほか、イラン、
インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、ベ
トナム、メキシコが含まれます。
上記3件の案件位置図(PDF形式/315KB)
http://www.jica.go.jp/press/2012/ku57pq0000141bsp-att/20130221_01_01.pdf
※詳細はリンク先をご確認ください。
■バングラデシュに対する円借款及び無償資金協力に関する書簡の交換
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/25/2/0220_05.html
(外務省 平成25年2月20日)
1.本20日(現地時間同日),バングラデシュの首都ダッカにおいて,我が方佐渡島志郎
駐バングラデシュ大使と先方ムハンマド・アブル・カラム・アザド財務省経済関係局次
官(Mr. Md. Abul Kalam Azad, Secretary, Economic Relations Division, Ministry
of Finance)との間で,合計706億9,300万円を限度とする円借款3案件及び7億2,800万
円を限度とする無償資金協力1案件に関する書簡の交換が行われました。
2.円借款対象案件の概要及び供与条件
(1)ベラマラ・コンバインドサイクル火力発電所建設計画(414億8,000万円)
この計画は,電力需給の逼迫するバングラデシュ西部地域において,高効率のコン
バインドサイクル火力発電所(360MW級)を建設するものです。この計画の実施により,
電力需給の逼迫するバングラデシュ西部地域において,電力供給量が増大し,安定的な
電力供給が可能となることで,西部地域の産業競争力の強化,民生の向上が期待されま
す。また,高効率の発電所の導入による温室効果ガス削減効果により,バングラデシュ
の気候変動の緩和に貢献することが期待されます。
(2)ダッカ都市交通整備計画(I)(104億7,700万円)
この計画は,バングラデシュの首都であるダッカ市内にバングラデシュ政府が最優
先の整備を希望している都市高速鉄道(6号線)を建設するものです。この計画の実施に
より,ダッカ都市圏の輸送需要への対応,交通混雑の緩和を通じたバングラデシュ全体
の経済発展,公共輸送の利用促進を通じた大気汚染の抑制および気候変動の緩和に貢献
することが期待されます。
(3)全国送電網整備計画(187億3,600万円)
この計画は,バングラデシュ政府が優先的に整備を必要としている送電線の中でも
特に優先度の高い,バングラデシュ第2の都市であるチッタゴン等各地域の中核都市周辺
に送電網を整備するものであり,産業・商業の集積地域への電力供給を担うものです。
この計画の実施により,バングラデシュの電力系統の安定化,低い送電ロス率の維持,
電力の安定供給が図られ,同国の経済発展に貢献することが期待されます。
(4)供与条件
(ア)金 利:年0.01%
(イ)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(ウ)調達条件:一般アンタイド
3.一般プロジェクト無償資金協力の概要 地下水調査及び深層帯水層水源開発計画(7億
2,800万円)
バングラデシュには砒素を含む地層が分布しており,国内の井戸の約3割が砒素に汚染さ
れています。この計画は,砒素に汚染されていない安全な水を確保するため礫層の掘削
が可能な深井戸掘削機材等を供与すると同時に,深井戸掘削技術,地下水探査技術及び
機材維持管理に関する指導を行うものです。
この計画の実施により,対象地域の給水率が上昇し,地域住民が安全な水を飲用でき
るようになることで,砒素中毒者,水系感染症の患者数の減少,女性や子供の水汲みの
ための労力の軽減・生活環境の改善が見込まれます。
(参考)
バングラデシュは,面積約14万4千平方キロメートル,人口(国内在住)約1億4,231万
人(2011年,バングラデシュ統計局)であり,人口1人当たりのGNI(国民総所得)は755米ド
ル(2011年,バングラデシュ財務省)
■バングラデシュの様子や、現地で行われているJICAの活動を紹介します
http://www.jica.go.jp/bangladesh/photogallery/index.html
(JICA)
フォトギャラリー
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左を押してください。元の画面に戻るには、「閉じる」をクリックするか、キーボード
の「Esc」ボタンを押してください。
1.母子保健研修所(写真提供:其田 益成)
2.新生児病棟で診察を受ける患者(写真提供:其田 益成)
3.測定器で砒素を検出する(写真提供:今岡 昌子)
4.収入向上の一環として魚の養殖をして。
シャプラニールが支援している(写真提供:今岡 昌子)
5.ダッカの職業訓練学校USEPの自動車整備科では、青年海外協力隊が考案した
教材などが役立っている。(写真提供:谷本 美加)
6.ベンガル人の青年たちへ空手を教える太田隊員。バングラデシュでは、日本
のスポーツはまだまだマイナーながらも、一部の人たちには人気が高い。
(写真提供:谷本 美加)
7.人の往来だけではなく、ガス管・電話線・電線などもこの橋を使って川を渡っ
ている。橋が完成してから、対岸に住む人々の生活は大きく変わった。
(写真提供:谷本 美加)
8.カードを使ったゲーム形式でゴミの分別について楽しく子どもたちに教える
青年海外協力隊の林亮佑隊員。(写真提供:谷本 美加)
9.グラミン銀行での返済式
10.メグナ橋
■学習院女子大学 バングラデシュ国際協力研修 出発前のご報告
http://www.gwc.gakushuin.ac.jp/info/2013/01/post_326.html
(学習院女子大学 2013年2月15日)
学習院女子大学では、カンボジア、クロアチア、ラオス国際協力研修を実施しています
が、3年前からバングラデシュ国際協力研修も仲間入りしました。バングラデシュ研修で
は
・国際開発援助協力の現場を知る ~バングラデシュで活動する国際協力機関~
・開発途上国における教育環境とその課題を知る
という2つの目的があります。
3度目となるバングラデシュ国際協力研修は10月から「国際文化交流実習」という授業で
事前研修を重ねてきました。世界の子供たち、特に女の子がどのような教育環境で勉強
をしているのか(その環境がないのか)についての英文の文献を読んだり、外務省、国
際協力機構(JICA)、認定NPO法人「シャプラニール」の講義を受けました。そして、世
界の教育やNGOについての発表をしながら、バングラデシュで行われる研修の準備を
してきました。
2013年2月8日(金)~2月15日(金)には、バングラデシュで研修が実施されます。主
な訪問先は以下です:
在バングラデシュ日本大使館
バングラデシュ国際協力機構(JICA)
UNESCOダッカ事務所
Aparajeyo-Bangladesh (バングラデシュのNGO)
SOS Hermann Gmeiner College (国際NGO「SOS Children’s Villages
International」バングラデシュが運営する小学校」
日本語学校
ダッカにあるスラム街
その他、首都ダッカより3時間ほどのタンガイルという地域でホームステイをします。
出発まであと2週間。学期末試験とレポートに追われながら、バングラデシュにいくため、
参加する25名の学生は、ラストスパートで勉強、準備をしています。1月24日(木)には、
バングラデシュのHamid氏に来ていただき、学生たちが現地で行う活動に対するアドバイ
スをいただきました。
□バングラデシュ国際協力研修 実施報告
http://www.gwc.gakushuin.ac.jp/info/2013/02/post_329.html
学習院女子大学では毎年夏休みにカンボジア、クロアチア/マケドニア、ラオ
スで、2月にはバングラデシュでも研修を実施しています。バングラデシュ国際
協力研修は、秋学期に開講される授業(国際文化交流実習XIII)とセットで履修
します(秋学期の授業内容は以下URLを参照)。
http://www.gwc.gakushuin.ac.jp/info/2013/01/post_326.html
本年度は、このバングラデシュでの国際協力研修が2月8日(金)~15日(金)
に実施されましたので、現地での活動をいくつかご報告します。
バングラデシュ到着翌日9日(土)に訪れたのは、首都ダッカのコムラプール
にあるスラム街です。コムラプールにはバングラデシュ鉄道の駅があり、ここか
ら各主要都市へ行けるため、周辺は人、車でごったがえしています。この駅や線
路沿いに何キロにもわたってスラム街が続いているのです。
家々は連なっていて1メートルあるかないかの歩道が縦横にはしっています。
ところどころに公共のトイレや井戸があります。
スラム街の一角には「青空教室」が開かれていました。これはAparajeyoとい
うバングラデシュのNGOが運営しています。学校に行っていない子どもたちが集
まり、3つの教育プログラムを修了すると普通学校への入学許可がもらえます。
そしてコムラプール駅のまさに横では、もう1つの青空教室が開かれていまし
た。この教室には主に周辺のストリートチルドレンが通ってきており、ここをエ
ントリーポイントとし、希望すれば、宿泊もできるチャイルドセンターへ入寮す
ることもできます。
この青空教室では、日本の紹介をしたり、子どもたちが将来どのような夢を持っ
ているか、職業に就きたいのかを聞いたりしながら交流しました。訪問した日は
男の子ばかりが集まっていたため、とにかく元気いっぱいでした。
午後はAparajeyoが運営するチャイルドセンターの女子寮を訪問しました。建
物についたとたん、女の子たちが着飾って歓迎してくれました。このセンターは、
子どもたちを保護すると同時に、彼女たちが稼いだお金を預けたり、私物を保管
できる場所を提供もしています。
渡航前に勉強していたベンガル語(バングラデシュの母語)を駆使しながら子
どもたちと交流をしました。ここでも女の子たちは元気いっぱい。そして「私た
ちは貧しいけど、バングラデシュの発展のために一生懸命がんばる」と堂々と語
る姿がとっても印象的でした。
11日には首都ダッカから車で3時間ほどのタンガイルの村でホームステイをし
ました。ゲストハウスから荷台にのって30分、村ではホストファミリーが出迎え
てくれました。
何もかもが日本の生活とは異なる村での生活・・・。最初はとまどいましたが、
ダッカで日本語を勉強している同世代のバングラデシュの学生にサポートしても
らいながら、村の人々と交流、村の生活を体験しました。
日本の生活と「比較」すれば、ないものはもちろんたくさんありました。しか
し、生活の不便さはそれほど感じませんでした。むしろ、人と人の接点・協力・
コミュニケーションがあふれていた生活を心地よくも感じました。
貧しい人々、国々を助けてあげるのが国際援助と考えていましたが、それが
「ないもの」を「補充することではない」ということがわかった体験ができるバ
ングラデシュ国際協力研修となりました。
学習院女子大学では、平成25年度からは「ジュネーブ国際協力研修」も加わり、
より多くの問題意識形成の場を提供してゆきます。
■バングラデシュの研修員がIDECを表敬訪問されました
http://www.hiroshima-u.ac.jp/news/show/id/16186/dir_id/69
(広島大学 2013年2月4日)
2013年2月4日(月)、JICA国別研修「バングラデシュ 初等理数科カリキュラム実施
・評価」による研修員5名がIDECを表敬訪問されました。
本研修は、バングラデシュの教科書・カリキュラム開発従事者が理数科教育における児
童中心型教育の理論・実践や教科書開発の実際を深く理解し、自国における教科書・カ
リキュラム開発に経験を活用できるようになる事を目的に実施されています。
研修員の方はバングラデシュ国家カリキュラム教科書委員会の調査員・専門家及び大学
教員で、2月4日~2月22日の間、広島(広島大学・JICA中国)及び東京で理数科教育
におけるカリキュラム開発に関する講義の受講や小学校での授業参観・日本人教員との
意見交換を行われる予定です。
なおIDECでは、昨年5月に同様のバングラデシュの国別研修を実施したほか、ザンビ
ア等の他国の政府関係者を招いての国別研修を実施しており、国外、国内問わずJIC
Aと連携した活動を継続的に展開しています。

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