バングラデシュのニュース(2015/06/28) TV放送:6/30 NHK-BS1「メイド・イン・バングラデシュ」 その2

■甘く見て突っ込むと怪我するアジアインフラ市場
 日本企業は無法の荒野を切り開けるか?
 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44016
 (JBPress 2015年6月16日)

 近年、アジアのインフラ市場が注目されている。2010~2020年のインフラ関連
の資金需要は8兆ドル。この巨大市場にいかにアプローチするか、日本企業も大き
な関心を寄せている。だが、リスクあるアジア事業を日本企業はものにすること
ができるのだろうか。
 インドのモディ政権は目下国内のインフラ整備に乗り出している。その目玉と
なるのが、10兆円規模の「デリー・ムンバイ産業大動脈構想」だ。日本とインド
の共同プロジェクトとして注目を集めている。
 このプロジェクトについて、拓殖大学の小島眞教授はこんな内幕を明かす。「
鉄道事業は土木工事がカギになるが、日本のゼネコンは最後まで手を挙げなかっ
た」
 デリー・ムンバイ産業大動脈構想は、貨物専用鉄道を敷設し、周辺に工業団地
や物流基地、発電所などのインフラを整備するものだ。しかし、鉄道敷設の土木
工事入札に対する日本のゼネコンの動きは鈍かった。
 「採算性の悪さなどが主な理由でしょう。また、今まで経験のないほど長距離
の敷設であり、及び腰になった可能性もあります」(小島教授)

 鉄道敷設のみならず橋梁建設など土木分野では、中国が力をつけてきており、
日中の品質の差はほとんどなくなってきている。「むしろこの分野はコスト競争
力のある中国勢が受注するのが自然」(途上国開発の専門家)だとも言われてい
る。
 手が上がらなかったのは日本の建設業界が疲弊しているからという面もある。
2009年の「ドバイショック」で日本のゼネコンは体力を消耗しきってしまった。

 また、都内在住の大手ゼネコンOBは「五輪が終わるまで、日本企業はアジア市
場に目を向けないだろう」と言う。東日本大震災からの復興もまだ道半ばであり、
海外案件にまで手を広げる余裕がないというのが実情だ。

 <実は限定される日本企業にとっての「アジア市場」>
 バングラデシュは“アジアの最貧国”と言われているが、ここ数年は年率6%の
高い経済成長が続く。また、“出稼ぎ富裕層”の国外からの送金は、繊維産業に
次ぐ同国第2の外貨獲得源となっている。首都ダッカでは富裕層による高額品の需
要が高まり、もはや実態はアジアの貧しい国ではなくなりつつある。
 バングラデシュでは2013年、国会の総選挙が開催されたのだが、首都ダッカは
荒れに荒れた。「ハルタル」と呼ばれるゼネストによって交通も生産も麻痺状態
になり、日本からの経済視察団や訪問団も足止めを食らった。ハルタルを目の当
たりにした日本の財閥系企業の出張者は「事業にならない」と踵を返した。バン
グラデシュの成長性に関心を注いでいたものの、提出した報告書には「時期尚早」
の烙印を押した。
 翌年、選挙も終わったダッカを、今度は同業の中堅企業の社員が訪れた。その
社員が出した結論は、先の財閥系企業とは異なるものだった。同社は今、「世界
で最も住みにくい都市」と言われるダッカで、事業に乗り出すべく積極的に動き
出している。

 政情が不安定なのはバングラデシュに限らない。アジアビジネスには、すべか
らく政治リスクが存在する。それに対して「君子危うきに近寄らず」なのか、は
たまた「虎穴に入らずんば・・・」なのか。2社の行動は対照的だった。
 「日本企業はアラカン山脈を越えられるのか」は、専門家の間でたびたび発せ
られる問いである。東南アジアと南アジアは、バングラデシュとミャンマーの国
境を走るアラカン山脈で分けられる。日本企業がミャンマーに関心を持ってもそ
の隣国バングラデシュに関心を向けないのは、日本には馴染みのないアラブ文化
圏でもあるためだ。
 日本企業にとっての「アジア市場」とは、煎じ詰めれば、ごく近隣のいくつか
の国とマーケットに限定されている。

 <情報収集が勝負の分かれ目>
 アジアビジネスを進めるに当たり日本企業の大きな課題となるのが、現地情報
の収集だ。ビジネスが成功するか否かは情報量で決まると言っても過言ではない。

 日本企業の情報収集先は、現地の日本法人やジェトロ(日本貿易振興機構)、
領事館などが定番だ。さらに突っ込んだ情報収集となれば、現地人脈から得るこ
とになる。しかし、もちろん簡単にパイプを作ることはできない。関係機関を接
待し、しかるべき人脈への根回しなどが必要になる。
 「中国で情報収集したければ宴席を利用することだ」と言われる。だが、これ
を実行している日本人ビジネスマンは意外に少ない。かつて中国に駐在していた
外交官は自身の経験を踏まえ、「飯局を見極められるかだ」と語る。飯局、すな
わち会食は、中国では囲碁や将棋の対極に通じる一種の主戦場としてとらえられ
ている。
 「私たちには『無駄飯は三度食え』という鉄則がある。最初はひたすらよもや
ま話に徹し、四度目になって初めて話の核心を切り出す」

 中国のみならず、華僑が多いアジアでは情報収集のために宴席が最大限に利用
される。そして、宴席にはふんだんに金をかける。
 外交の場ではこの「飯局」を通し、誰が決定権を握るのか、その実力はどれほ
どのものかを見極めるという。ビジネスもまた同じだ。「飯局」は、相手が味方
になるのか敵になるのかを探り合うための重要な場だ。中国には「飯局が成功す
れば事は成就する」という諺すらある。
 ちなみにこの外交官は駐在中、現地に同化するような服装で市井を回り、市民
との対話を繰り返したという。中国という土地に慣れ親しみ、市民の生活に溶け
込むことも「息の長い情報戦」の一環なのである。

 <郷に従うと悲劇になることも>
 中国では「金」も情報を得るための重要な手段となる。すなわち贈収賄だ。中
国企業は賄賂をビジネスの潤滑油のごとく活用する。
 バングラデシュでも、社会構造に贈収賄がビルトインされている。贈収賄をい
とわないという意味で、中国企業とバングラデシュの企業は相性がいいと言って
よい。お互いにビジネススタイルが似ているためか、最近は中国と共同事業を進
める大手企業も少なくない。
 ダッカに本社を置く有力コングロマリットのトップは、日本企業との仕事のや
りにくさをこう漏らす。「日本企業はこの国の賄賂文化を知らない。賄賂なくし
てビジネスが進まないことを、どうして理解しようとしないのだ?」。
 「郷に入れば郷に従え」と言いたいのだろう。
 
 しかし、安易に「郷に従う」ことは命取りになる。贈収賄に手を染めた結果、
すべてを失った日本企業もある。
 ベトナムで高速道路の建設工事を業務受注するために、現地高官に約80万ドル
を贈賄した開発コンサルタンティング企業、パシフィック・コンサルタンツ・イ
ンターナショナル(PCI、事件後にコンサルティング事業から撤退)がそれだ。同
社は2009年に不正競争防止法違反で東京地裁より有罪判決が下された。この事件
は、いまだ「贈賄の悲劇」として日本企業の間で語り草になっている。

 <骨のあるビジネスマンはどこへ?>
 アジア市場といっても、日本企業が食い込めるのは極めて限定された国、案件
だというのが実情である。そして、それを担うことができるのもごく限られた一
部の人材であると言えるだろう。
 かつての商社をよく知る、ある日本人は、「1980年代までは骨のあるビジネス
マンがいたものだが」と語る。今や、海外に行きたがらない商社マンすら現れる
ようになったというのだ。政府が商社のお株を奪い、海外でのビジネス案件をま
とめようという時代になった。
 「これからはアジア市場」と簡単に言うが、そこはルールもなければ透明さも
ない世界だ。日本企業の快進撃を期待したいが、すっかり大人しく優等生になっ
てしまった今、現実は厳しいと言わざるをえない。
 

■6月16日付・居場所
 http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/column/20150616000113
 (四国新聞 2015年6月16日)

 子どもたちが気軽に出入りできるように―。岐阜県多治見市の元幼稚園教諭前
野学美さん(28)が空き家を借りた開放スペース「ちゃどかん」を開いて半年
が過ぎた。
 古時計や古い勉強机が並ぶ空間を、子どもたちは「おばあちゃんの家みたい」
と表現した。駄菓子屋として菓子なども販売しながら、漫画なども常備。放課後
に立ち寄った小中学生が読みふけったり、軒先で竹細工などに没頭したり。夕食
としてカップ麺を食べていく中学生もいる。
 名前の由来は、昨年訪れたバングラデシュの「お茶屋」を意味する「チャドカ
ン」から取った。「いろんな世代が出入りしていたあの空間を再現したかった」
と前野さん。子どもだけではなく、買い物帰りの母親やお年寄りらが集う多世代
交流の場にもなっている。
 超党派の議員連盟が、フリースクールなどの学習を義務教育と認める法案を今
国会に出す方針を決め、学校ではない施設が注目されている。
 しかし、ちゃどかんは教育の場というわけでもない。前野さんは、教育委員会
関係者らから「しつけはどうしているの」「運営上のルールは」と聞かれると、
戸惑う。
 「ただ、いるだけでいい空間をどの子にも保障してあげたい。学校ではあまり
居場所がなさそうな子がここでほっとできたら」。中学生がぽつりと自分の家庭
事情を打ち明けることもある。
 日本では子どもの自己肯定感の低さが指摘されて久しい。誰からも評価されず、
ほっと一息つける居場所がもっと全国に増えてほしい。(K)

■6月12日は「児童労働反対世界デー」 児童労働、世界で1億6,800万人
 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000502.000005176.html
 (公益財団法人日本ユニセフ協会 2015年6月12日)

世界の子どもたちは、有給、無給に関わらず、さまざまな形で仕事をしています。
その中でも、特に幼い子どもが労働を強いられていたり、子どもの心身の発達や
社会性や教育面での発達を阻害するような危険な労働を強いられた場合、それは
有害な「児童労働」と定義されます。いま、世界には、こうした児童労働に従事
する子どもは1億6,800万人いるといわれています。
開発途上国では、5歳~14歳の子どものおよそ13%が児童労働に苦しんでいます。
特にサハラ以南のアフリカに代表される後発開発途上国では、その割合は25%に
上ります。男の子も女の子も同様に労働を強いられていますが、女の子のほうが
より家庭内での無給の労働を強いられる割合が高くなっています。
児童労働はまた、子どもたちから教育の機会を奪う大きな要因の一つにもなって
います。児童労働に従事する子どもの数が非常に多いとされる南アジア地域のパ
キスタンでは特に深刻で、学校に通っていない子ども(7歳~14歳)の88%が働い
ていると報告されています。またインドやバングラデシュでも、その割合は40%
以上と見積もられています。
児童労働を減らすためのさまざまな努力が世界で行われてきましたが、その前進
は遅く、現状からの推計では、2020年になっても1億人以上の子どもたちが過酷な
労働に苦しんでいるだろうと考えられています。児童労働は、子どもたちの権利
と健全な発達を侵害するだけでなく、貧困の連鎖を生み、その国の経済発展や社
会の安定に悪影響を及ぼします。有害な児童労働をなくすためには、子どもの権
利を守り、子どもを中心に据えた取り組みが必要であるとユニセフは訴えていま
す。

■参考情報
児童労働に従事する子ども(5~14歳)の割合 (出典:ユニセフ・グローバルデ
ータベース2014)

世界全体* 13%

後発開発途上国 22%
サハラ以南のアフリカ 25%

東部・南部アフリカ 25%
西部・中部アフリカ 25%
南アジア 12%
南アメリカ・カリブ地域 11%
東アジア・太平洋地域 8%
中東・北アフリカ 9%
CEE/CIS 5%
*中国は除く

アクセス解析

Comments

Copied title and URL