バングラデシュのニュース(2015/08/09)

バングラデシュ・チッタゴン丘陵地帯で活動する原田さんが、
映像作品を作りました。ぜひ、ご覧ください。

 UFPFF2015『One Village Rangapani』
 https://www.youtube.com/watch?v=BlxiN2zYmjE

■見出し(2015年08月09日) No2015-35
〇インドとバングラデシュが領土交換―住民「権利取り戻せる」
〇バングラデシュ中銀総裁「インフラ整備へファンド」
〇バングラデシュでKUMON式導入、「子どもたちが主体的に考えるようになった」
〇開発途上国の水道技術職員研修受け入れ 福岡市水道局
〇電通大など、送配電網が不要な仮想電力網システム構築へ-IoT活用し蓄電池を制御
〇バングラデシュでインターンシップ
〇駐日バングラデシュ大使が来訪されました
 “Ambassador of Bangladesh to Japan Visits Saitama University”
〇世界の果てまで回って分かった日本の魅力と課題
 最終回:五大陸の終着駅ロンドンから次のステージへ
〇マレーシアのパーム油産業、人身売買の温床に
〇日本の子供たちも「希望の手紙」に参加…「地元NPO」グッドネーバーズの力
〇城内外務副大臣とアリ・バングラデシュ外務大臣との会談
〇Study Tour2015 Bangladesh DAY5 グローバルフォレストピアの様子

■インドとバングラデシュが領土交換―住民「権利取り戻せる」
 http://jp.wsj.com/articles/SB10619862528015903871904581145142116594156
 (ウオールストリートジャーナル 2015年8月2日)

【クリグラム(バングラデシュ)】インドとバングラデシュが国境付近の飛び地
領土を交換した。5万人を超える人々に事実上の無国籍状態を強いた長年の問題が
解消された。
 両国を分ける約4000キロメートルの国境は非常に入り組んでいる。歴史の気ま
ぐれのせいで一方の領土がもう一方の領土に完全に取り囲まれた飛び地がいくつ
もあるからだ。
 8月1日午前0時になると、バングラデシュ領内にある111のインドの飛び地と、
インド領内のある51のバングラデシュの飛び地は新たな国旗を掲げた。飛び地の
住民は今の土地に残って国籍を変えるか、自国領内に移住するかのどちらかを選
ぶ。
 バングラデシュ政府関係者が発表した数字によると、ほとんどの住民が住んで
いる土地にとどまるという。バングラデシュ・クリグラム県の地元政府関係者に
よると、移住後の生活への不安からインドでもバングラデシュでも多くの住民が
移住を選ばなかったようだ。
 インドのクーチ・ビハール県内の飛び地カララに住むアブドゥル・ジャリルさ
ん(51)は土地を守るためにバングラデシュからインドに国籍を変えるという。
仕事は農業だ。
 ジャリルさんは「私はここで生まれ、父と祖父はここで死んだ」と話す。カラ
ラは十数軒の住宅とジュート畑と田んぼがあるだけの狭い土地だ。「土曜(8月1
日)から私はインド人だ」。
 カララは今では正式にインド領になったが、これまで飛び地の中の飛び地とい
う珍しい土地だった。広さ約13平方キロほどのバングラデシュ領はインドの領土
に囲まれ、そのインド領もバングラデシュとの国境に囲まれていた。
 飛び地は他に例を見ない歴史の歪みから生まれた。歪みは修正されず、18世紀
にこの地域を治めていた王国間の政治的取り決めによって、陸の孤島は別の国に
囲まれたまま残された。
 インドが1947年に英国から独立し、インドとパキスタンに分離すると、各地域
は帰属する国を選ぶことが認められた。周辺が別の国への帰属を決めた地域は本
土から切り離され、新たな国境線が引かれた。バングラデシュは1971年にパキス
タンから独立した。
 1970年代以降、インドとバングラデシュは何度も飛び地解消に乗り出したが、
具体的な方法で合意できなかった。今年6月になってやっと両国は土地交換で最終
合意に達した。
 本土から切り離された飛び地には行政機能もインフラもほとんどなく、住民は
両国のはざまに取り残された。ジャリルさんは子どもの頃、バングラデシュ人で
あることを隠し、国境警備隊員の目を盗んで国境を越えてインドの学校に通った
そうだ。
 「厳密には私はバングラデシュ人だったが、どちらの国にも承認されていなか
った」。
 インド領内の飛び地に暮らすバングラデシュ人で、インドへの国籍変更を選ん
だ住民は約1万5000人。ジャリルさんもその1人だ。バングラデシュ領内の飛び地
では、約3万7000人のインド人の大多数が移住より国籍変更を選んだ。
 バングラデシュ・クリグラム県内の飛び地Dasiacharaに住むMadhusudan Mohan
toさん(58)は言う。「私たちには病院も学校も電気も何もなかった。これから
は権利を取り戻せる」
 ジャリルさんはイスラム教徒、Mohantoさんはヒンズー教徒だ。いずれも、自ら
が少数派となる国の国籍を選んだ。
 Dasiacharaでは284人がインド領への移住を申請した。カシェム・アリさん(6
5)は今後2、3週間のうちに妻と子ども3人を連れて移住する。しかし、2人の兄弟
と娘1人は飛び地に残って国籍をバングラデシュに変更する。
 アリさんは「私は家を離れるが、インドで新しい人生を手に入れることを願う」
と話した。

■バングラデシュ中銀総裁「インフラ整備へファンド」
 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO90097260T00C15A8FFB000/
 (日本経済新聞 2015年8月4日)

 【ダッカ=黒沼勇史】バングラデシュ銀行(中央銀行)のアティウル・ラーマ
ン総裁は日本経済新聞の取材に対し、インフラ整備を目的とした政府系ファンド
(SWF)を近く設立することを明らかにした。海外出稼ぎ労働者からの送金で
過去最高水準に積み上がった外貨準備高のうち10億ドル(約1240億円)以上を充
てる。インフラ不足などを克服すれば「2ケタ成長も可能」とし、外貨準備の積
極活用に踏み切る。

 バングラがSWFを持つのは初めて。中銀は既に準備委員会を立ち上げた。フ
ァンドの規模などについて「当初は10億~20億ドル程度で、早ければ数カ月以内
に設立する」と明言した。

 バングラは中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に当初から参
加表明するなど、脆弱性が指摘されている道路や港湾の整備を重点課題としてい
る。

 原資となる外貨準備高は2014年度(14年7月~15年6月)末に250億ドルと過去
最高を記録した。貿易収支は慢性的な赤字だが、出稼ぎ労働者の送金額が150億ド
ルと同じく過去最高を記録。直接投資受け入れ額も高水準で推移している。

 SWFのほか、繊維・衣料など輸出企業の借り換え需要に応えるため、外貨準
備から2億ドルを充てる融資枠を新設する。インフラ向け長期資金の低利融資枠
も16年1月以降は現在の3億5千万ドルから5億ドルに拡大する。

 中東や東南アジアからの出稼ぎ労働者の送金が伸びており「外貨準備高は今後
も3カ月で10億ドル増える」と見込む。外貨準備高250億ドルは輸入の7カ月分に
相当する。

 経済成長率は14年度に6.5%と3年ぶりの高水準だった。ラーマン氏は「輸出需
要の逸失につながった1~3月の(野党の)大規模ストがなければ7%に届いた。
15年度は過去最高の7%超になる」と自信を示した。

 同国の潜在成長率は10%以上だと指摘する一方で、政治的安定、エネルギー確
保、輸出先の多様化、インフラ整備の4つが条件だと言明した。バングラのイン
フラ整備には年100億ドル前後が必要とする試算もある。

 同国については世界銀行が7月、1人当たり国民総所得(GNI)が1046ドル
以上の「低位中所得国」と認定、低所得国から卒業した。

■バングラデシュでKUMON式導入、「子どもたちが主体的に考えるようになった」

 http://www.ganas.or.jp/0804kumon/
 (Ganas 2015年8月4日)

公文教育研究会の井上勝之経営統括本部長は、東京・市ヶ谷で7月27日に開かれた
「EFA グローバルモニタリングレポートシンポジウム2015-世界のすべての人が
質の高い教育を受けられるように、日本はどうかかわるべきか?-」(主催:国
際協力機構=JICA、教育協力NGOネットワーク、ユネスコ・アジア文化センター)
で、バングラデシュでKUMON式学習を導入した例を紹介。「学力だけでなく、学習
姿勢にも変化が見られた」と話した。

KUMON式学習の最大の特徴は、教科別の練習問題が載ったプリントと呼ばれる教材
を使用すること。子どもの学年に関係なく、それぞれの実力に合ったレベルと量
(1枚につき10~20問程度)のプリントを与えることによって、子ども一人ひとり
の理解度に応じた学習を進める。

公文教育研究会は14年9月から11月まで、バングラデシュで活動するNGOのBRAC(
Bangladesh Rural Advancement Committee)が運営する小学校のうち3校で、KUM
ON式学習を1日30分導入する実験をした。「『学力が向上しただけでなく、学習姿
勢にも変化が見られた。自分で主体的に考えるようになった』とBRACから評価を
受けた」と井上本部長は語る。対象となった子どもは約100人の小学4年生で、教
科は算数のみだ。

この実験は、途上国の貧困層に有益な商品やサービスを提供する「BOP(Base of
the Pyramid)ビジネス」の事業化可能性調査(FS)の第一段階。公文教育研究
会はJICAからFS費用として5000万円の助成を受けており、FSの第二段階として8月
から16年3月まで同様の実験を実施する。対象は、BRACの小学校のうち17校の小学
2年生と4年生約500人超だ。

井上本部長によると、FS終了後は、BRACにライセンスを提供し、中高所得層の子
ども向けにフランチャイズ教室事業を展開することを検討している。その収益の
一部をBRACに還元する。「(教育協力として)さらに第3者からの資金を導入する
には、子どもの成長度合いを可視化する必要がある」と井上本部長は語る。

公文教育研究会は現在、48カ国・地域で教室を展開し、約430万人にKUMON式学習
を提供している。井上本部長によると、KUMONが世界で広まったのは、お母さん同
士の「KUMONのおかげで子どもが変わった」という口コミのためだという。

■開発途上国の水道技術職員研修受け入れ 福岡市水道局
 http://www.data-max.co.jp/270728_dm1806/
 (NET IB NEWS 2015年07月28日)

 福岡市水道局はJICAの課題別研修である「上水道無収水量管理対策」を行うた
めに、開発途上国の研修者の受け入れ研修を実施。福岡市が提唱する水道局の国
際技術協力活動の一環として水道事業の運営や漏水防止等に関する講義・実習・
視察を現在開催している。現在でも開発途上国に技術協力を提供する福岡市にお
いては、更なる技術向上と参加各国の関係強化を目的に今回の研修を計画した。

 課題研修として「上水道無収水量管理対策」として行う今回の研修の期間は20
15年7月9日から8月3日まで約1カ月間。研修員はバングラディシュ、フィジ
ー、ラオス、ネパール、パキスタン、フィリピン、トンガ、チュニジアの8カ国
計12名である。
 研修内容も水道局内で講義、福岡市西区にある水道技術研修所を中心に実習研
修、福岡市内の浄水場の視察など研修も多岐にわたるプログラムが用意されてお
り、濃密な水道技術習得の研修が行われた。
 今回取材したのは7月24日に行われた福岡市内企業の技術紹介と意見交換会。
場所は福岡市水道局内で行われた。企業の参加は4社であったが、各社とも英語
で説明されたパンフレットを提供しつつ、同時通訳で行なわれたプレゼンテーショ
ンで技術をアピールしていた。対する研修生も各企業に対して英語と日本語を混
ぜながら数多くの質問をしており、関心の高さが伺えた
 福岡市はミャンマー連邦共和国ヤンゴン市と都市間連携の強化に向け「まちづ
くり協力・支援に関する覚書」を締結。そして、2015年5月、ヤンゴン市水道事
業に関するODA 案件を官民連携で受注している。
 過去に大渇水を何度も経験した福岡市。それゆえに持つ高いレベルの水道分野
の取組みが官民で行なわれてきた。これからこの技術をもって開発途上国へ国際
貢献しつつ、ビジネス展開できるキッカケとなればよいだろう。

■電通大など、送配電網が不要な仮想電力網システム構築へ-IoT活用し蓄電
池を制御
 http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0220150724aaag.html
 (日刊工業新聞 2015年07月24日)

 電気通信大学は九州大学やNECなど民間企業と協力し、地球規模でエネルギ
ー問題の解決を目指す研究プロジェクトに乗り出す。送配電網が不要な仮想電力
網(バーチャルグリッド)システムを構築し、IoT技術を使って蓄電池をネッ
トワークで制御する。電通大の市川晴久教授が主導するプロジェクトで、同大に
「i―パワードエネルギー・システム研究センター」を開設する。
 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー発電システムで充電した全て
の蓄電池を、IoT技術で管理するバーチャルグリッドシステムを開発。電池の
寿命などを常時安全に管理し、照明器具や、スマートフォンなどの端末に最適に
給電する。蓄電池の利用効率を高め、蓄電コストの低減を目指す。2017年に
も現地の大学などと協力し、バングラデシュで実証実験を行う予定。
 18年以降、世界共通のプラットフォームとして確立し、国際標準化を目指す。
市川教授は「日本の産業競争力の向上、およびグローバル人材の育成につなげた
い」と話している。同センターに協力する意向を示しているNECは「ICTと
エネルギーを融合させて新しい価値を生み出していただくことに期待している」
(國尾武光執行役員)とし、今後、具体的な連携内容の検討に入る。

■バングラデシュでインターンシップ
 http://www.tokainewspress.com/view.php?d=1015
 (東海大学新聞 2015年7月1日号)

海外のビジネスを経験 新しい発想で社会に貢献
斉藤祥午さん(政治経済学部4年)
クリックすると拡大表示になります「3カ月間バングラデシュで働く中で、海外で
ビジネスをするために必要な多くのことを経験した」と話す斉藤祥午さん。
昨年12月から2月末まで、経済産業省の国際即戦力育成インターンシップ事業に参
加。バングラデシュ最大の港町チッタゴン市の商工会議所で働きながら、インド
やタイの企業との貿易交渉にも同席し、主要産業である縫製業の仕組みや日本企
業の現地法人の仕事も学んだ。
インターンシップに応募したのは、東海大学の海外派遣留学制度を利用してカナ
ダのブリティッシュ・コロンビア大学に留学したのがきっかけ。「それ以前は、
外国には興味があるけれど英語が大嫌いだった。でも滞在中に各地を旅するうち
に自分の世界がどれだけ小さかったのかを思い知り、海外で幅広く働けるように
なりたいと考えるようになったんです」 
インターンシップ中は、同時期に派遣されていた他の日本人学生とホテルで共同
生活を送り、互いの経験や考えについて意見を交換。プログラムの一環で、街中
のゴミを減らすビジネスモデルを研究し、市役所に提案した。
「発展途上国で仕事をするためには、日本の常識を捨てて現地の人の視点に立っ
て考えなければならない。ビジネスをうまく回すカギは人間関係にあり、人間性
やコミュニケーション能力を磨けば自分も活躍できるのだと考えるようになりま
した」
5月21日には教養学部と政治経済学部の学生に、自らの体験を報告。「東海大生に
は海外で活躍できるポテンシャルがある。自由な時間がたくさんある学生のうち
に時間を上手に使って留学などを経験し、自分を磨いてほしい」と語った。
将来は、発展途上国で新しいビジネスを起こしたいと考えている。「卒業後は貿
易関係の仕事について、今までにない発想で社会の役に立ちたい」

■駐日バングラデシュ大使が来訪されました
 “Ambassador of Bangladesh to Japan Visits Saitama University”
 http://www.saitama-u.ac.jp/news_archives/20150728-1.html
 (埼玉大学 2015年7月28日)

 7月21日(火)、駐日バングラデシュ人民共和国大使マスード・ビン・モメン閣下
(His Excellency Mr. Masud Bin Momen)が、山口学長、中林副学長を表敬訪問
されました。
 学長との懇談では、バングラデシュからの留学生を本学が多数(34名)受け入
れていることに謝辞が述べられました。
 その後、本学バングラデシュ留学生会の企画による「日本とバングラデシュの
国際協力における現在と未来」と題したセミナーが開催されました。セミナーで
は、現在のバングラデシュの著しい発展状況をはじめ、経済面、文化面、政治面
での両国の深いつながりについてのお話がありました。
 バングラデシュのGDPは、ここ30年で30倍、人口は2倍以上と著しく変化し、今
まさに成長中の国であり、独立50周年を迎える2021年には、Middle Income Coun
try(中所得国)になることが現在の目標であると述べられました。また、バング
ラデシュにおける女性の社会進出は様々な分野において進んでおり、産後6ヶ月で
仕事に復帰する女性がほとんどで、男女平等が徹底されているそうです。女性の
社会進出促進のためにも「教育」は最重要課題であり、受けた教育を如何に社会
に還元していくかが鍵となっているとのことでした。

His Excellency the Ambassador of Bangladesh to Japan Mr. Masud Bin Momen
visited Saitama University on Tuesday, July 21st 2015, and he paid a co
urtesy call to Dr. Hiroki Yamaguchi, President of Saitama University and
Dr. Seiichiro Nakabayashi, Director-General of the Office of Internatio
nal Affairs.

After his welcome greetings, Mr.Ambassador extended his gratitude for ac
cepting of 34 international students from Bangladesh at Saitama Universi
ty.
Then he gave us a lecture, ‘Bangladesh―A Land of Potentials’. He desc
ribed the recent development that is happening in Bangladesh, with the p
rofound relation between Japan and his country economically, culturally,
and politically. Also he explained that Bangladesh is growing up day by
day, and GDP gains 30 times and the population gets double within this
thirty years. It is also stated that his goal is to become Middle Income
Country in 2021, 50th anniversary for independence.

The more women are encouraged to go out into the world and become import
ant members of the society in various fields, and they will return to wo
rk within six months after giving birth. The equality of the genders has
been thoroughly established in the country, according to him.

So “Education” is the most important issue for women’s social promoti
on, and the key is how women are contributing to the society after their
education.

■世界の果てまで回って分かった日本の魅力と課題
 最終回:五大陸の終着駅ロンドンから次のステージへ
 http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/269531/072700004/?rt=noc
nt
 (日経ビジネスオンライン 2015年7月30日)

ソマリランド大学院を遠隔で運営しながらロンドン大学院に通う税所篤快さん。
教育先進国オランダではe-Educationの活動が完全に否定されるという憂き目に。
ロンドンに戻った税所さんは同級生たちとオランダでの気づきを共有しました(
前回の記事はこちらをご覧ください。

「それでアツ、ちゃんと反論したんだろうね?」

韓国人のサンフンが聞きます。

「え?」

「だってそれじゃあアツその女性にやられっぱなしじゃない。あなたの活動はと
っても意味があるものよ。それを反論しなかったの?」

レバノン人のラグダが追い打ちをかけます。

「そのときは面食らってしまって言葉が出なかったんだよ……」

「そんな~!こんなときのために私たちはクラスでディスカッションの訓練をし
てるんじゃない……」

まさに同級生の言う通りでした。僕は女史にすぐさま反論すべきでした。

「バングラデシュの教育環境では基礎すらまだ不十分。だから、個性重視なんか
よりもDVD授業のような効率的な方法で基礎作りからすることが大事なんだ」とか、
「オランダみたいにすべてが揃ってるわけじゃないんです!現場を見て、まず自
分たちでできることを考えたんです」と反論することもできたでしょう。

でも反論できませんでした

 しかし、僕にはできませんでした。

 というのは、女史が本質的な問題提起を僕にしているような気がしてならなか
ったのです。

 冬の寒い2月のロンドンで、僕は街中を歩き回りビッグベンを毎日眺めながら
考えていました。

 イギリスが誇る名門UCLの教育研究所ライブラリーには世界中の文献が眠ってい
ます。僕はそこで漁るように文献を読み続けつつ、今までの僕たちの活動の本質
的な意味を考えました。

 バングラデシュ版ドラゴン桜を立ち上げた2010年、五大陸ドラゴン桜を掲げバ
ングラデシュから中東に打って出たのが12年。このドラゴン桜シリーズも5年間の
月日が経っています。

 ある日、ノーベル賞受賞者のアマルティア・セン博士がロンドン大学で講演し
ました。国際開発教育を学ぶ僕たちにとって「潜在能力アプローチ」や「人間の
安全保障」というコンセプトを考案したセン博士はヒーローです。彼の講演で改
めて「人間の持っている可能性を最大限に生かすための教育」という話を聞き、
今まで考えてきたことが一気につながりました。

 確かにオランダの女史は正しかったのです。

「eラーニングに、現地のリーダー、そしてe-Educationの日本人メンバー、この
三者が結びついたからこそイノベーションが起きたんだ!」

 ※続きはリンク先をご覧ください。

■マレーシアのパーム油産業、人身売買の温床に
 http://jp.wsj.com/articles/SB10087023822292513792204581137680616196182

 (ウォールストリートジャーナル 2015年7月29日)

【ジュンポル(マレーシア)】焼け付くような日差しに照らされた丘陵の斜面で
は、パーム油が採取される木をせっせと植えるためにブルドーザーが地面をなら
している。パーム油はお菓子の「オレオ」や「ポップタルト」からデオドラント
の「オールドスパイス」まで、多種多様なものに使われている。近年、需要はう
なぎ登りで、世界で最も消費されている植物油となった。

 その近くでは、炎天下の中で大勢の移民労働者が働いている。労働者は先に鎌
の付いた長い棒で木の上に実っている果房をそぎ落とし、集まった重い果房をつ
り上げて、油を抽出する工場に向かうトラックにそれを積み込む。

 労働者のひとり、モハメッド・ルベルさん(22)は昨年12月に人身売買業者の
仲介でバングラデシュから到着して以来、週7日、無給でこの作業を続けていると
語った。

 ここに着くまで、ルベルさんは十分な水や食料を与えられないまま満員の漁船
で3週間を耐え、その後もさらに数週間、見張り役が母国の両親に身代金を脅迫す
る間、密林のキャンプに監禁にされた。同氏はさらに、疲労や病気、暴行などで
仲間の不法移民十数人が死亡するのを目撃したと話す。

 ルベルさんは「何が待ち構えているか分かっていれば、決して家を離れなかっ
ただろう」と嘆いた。

 東南アジアで今年、ルベルさんのような難民に世界中の注目が集まった。難民
の多くはバングラデシュ人、あるいはミャンマーでの迫害から逃れた、国を持た
ないイスラム系少数民族ロヒンギャだ。彼らの運命は地中海を渡って欧州に逃げ
ようとする難民と重なるが、その懸念は今年の春に新たな段階に達した。マレー
シアとタイの警察が、人身売買業者のキャンプで死亡したとされる150人近くの遺
体を発見したからだ。

 現在、人権保護団体の一部は、米国や中国からの需要に沸く、300億ドル(約3
兆7000億円)規模の国際パーム油産業に問題の一端があると述べている。密入国
者の多くはマレーシアに行き着くが、そこでは年間120億ドル近く、世界全体の供
給量の約4割のパーム油が輸出され、非熟練労働者への需要が高まっている。ベン
ガル湾を渡る移民を調査している非営利団体「アラカン・プロジェクト」は、過
去2年間に5万人近くが漁船に乗ってマレーシアへ向かう危険な航海に出ており、
多くが旅の途中で死亡したと推定している。

 米労働省は昨年12月、強制労働が行われている産業の一つとしてマレーシアの
パーム油に言及した。米国務省は昨年、世界の人身売買の実態をまとめた年次報
告書で、人身売買への対策が不十分だとし、マレーシアを最低ランクである「テ
ィア3」に評価した。

 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉妥結に向けた米国の貿易促進権限(TPA、通
称ファストトラック)法案には、人身売買の年次報告書で最低ランクに分類され
る国との自由貿易協定を禁じる条項が盛り込まれている。このため、米国ではマ
レーシアを「ティア2」に引き上げる圧力が強まっていた。

 マレーシア政府はパーム油産業が同国経済の重要な担い手だと指摘し、プラン
テーション(大規模農園)における外国人労働者の採用を合理化し、調整する中
心施設を立ち上げたと述べた。

 マレーシアのプランテーション事業・商品省(MPIC)の広報官は、労働者の虐
待、プランテーションにおける人身売買された労働者の存在についての質問に答
えなかった。広報官によると、マレーシアの法律は全ての雇用主に適切な訓練と
保護を提供するよう要求しており、勤務中に負傷した労働者には補償を受ける権
利があると話した。

 パーム油の宣伝活動を行う政府機関、マレーシア・パーム油協会(MPOC)は、
同産業が貧困を緩和し、マレーシア社会を発展させる主導的役割を果たしている
と述べた。パーム油消費の急増は、米国のスナックメーカーがトランス脂肪酸の
代替物を探し求めたことからも引き起こされた。米食品医薬品局(FDA)が2006年、
食品のラベルにトランス脂肪酸の含有量を表示するよう義務付けたからだ。米国
へのパーム油輸出は10年間で4倍以上に膨らみ、今日のスーパーで売られている加
工食品の約半分にパーム油か、その派生製品が含まれるようになった。

外国人労働者

 ルベルさんが働いているプランテーションは、マレーシア政府によって設立さ
れた半官半民のフェルダ・グローバル・ベンチャーズ(FGV)によって管理されて
いる。同社はパーム原油の生産で世界最大規模を誇る。米国の通関データなどに
よると、FGVの顧客には米ミネソタ州に拠点を置くカーギルが含まれている。カー
ギルは仕入れたパーム油をネスレやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)な
ど多国籍企業に販売しているのだ。

 FGVは同社のプランテーションで働く労働者には基本的権利と最低賃金が与えら
れていると述べた。ここで働く労働者の約85%は外国人だ。カーギルとその顧客
企業らは、パーム油プランテーションで労働者の虐待疑惑があること認識してお
らず、調査すると話した。

 ルベルさんの雇用主は、FGVの労働力の大部分を供給する請負業者の一つだ。労
働者によると、FGVとの直接雇用ではなく、請負業者に雇用されている場合に賃金
未払いなどの虐待が最も頻繁に起こるという。

 バングラデシュから来た25歳の男性は「やつらはわれわれを牛のように売買す
るのだ」と言い放つ。同氏は半年間にわたり3つの請負業者に無給でたらい回しに
されたという。

仕事のチャンス

 バングラデシュのボグラ市に住んでいた若いルベルさんは、人身売買業者から
外国のプランテーションで高給の仕事があるとの話を持ちかけられた。

 モップのように乱れた髪型にガッチリとした体形のルベルさんは母国での職探
しに苦戦しており、両親に自立できるところを見せたかったと話す。10月のある
夕方、ルベルさんは友人3人と海沿いの町テクナフに出かけた。彼らは長さ12メー
トルほどの木製の漁船に乗ったが、そこには200人近くのバングラデシュ人やミャ
ンマーから逃れてきたロヒンギャが同乗していた。

 業者はルベルさんに対し、この先で賃金が支払われるのでそこから約25万円の
手数料を精算することが可能だと話したという。また、この業者は移動中の水や
食料が十分にあると約束したようだ。業者からコメントを得ることはできなかっ
た。

 ところが、漁船を操縦する武装した男らは、トイレに行く回数を減らすために
水や食料の支給を制限し、もっとくれと要求する移民には暴行を加えた。熱と悪
臭は耐え難く、十数人が死ぬのを見たと、ルベルさんは話す。

 ある時には、ルベルさんは人身売買業者が移民の遺体を海に投げ込んでいるの
を目にした。海に沈むよう、遺体の腹部は割かれていたという。

 3週間後、漁船はタイ南部に到着した。ルベルさんを含む数百人は混み合ったキャ
ンプに入れられ、ぐるぐる巻きにされた有刺鉄線の真後ろで、お互いにもつれ合
いながら睡眠を取った。

 キャンプを横切ったルベルさんらは、人身売買業者が移民を解放する代わりに
身代金を要求していたと話す。彼らは移民を両親に通じた電話口に出して暴行を
加え、叫び声を聞かせて身代金を払わせようとしたのだ。支払えなかった移民は
拘束され、定期的に暴行が加えられたという。

 ルベルさんによると、業者は彼の父親に電話し、払えなければ「ジャングルに
埋める」と脅した。ルベルさんの父親は土地の一部を売り、バングラデシュにい
る仲介人を通じて人身売買業者に2500ドル(約31万円)を支払った。その後、業
者はルベルさんらを引き連れてジャングルを数日間歩き、マレーシア内陸部のあ
る地点に誘導した。そこでルベルさんらは別の業者に引き渡され、ジュンポルの
町に連れてこられた。ここで、ルベルさんは請負業者の従業員としてFGVのプラン
テーションでの仕事にたどり着いたのだ。

■日本の子供たちも「希望の手紙」に参加…「地元NPO」グッドネーバーズの

 http://japanese.joins.com/article/835/203835.html
 (中央日報 2015年07月30日)

「兄さんのように学校に行きたくても行けない友人が多いという事実を知って
びっくりした。妹やおばあさんのために働いているとは本当にすごい。事実、私
の弟(妹)は先天性疾患で小さい時に亡くなったよ。だから私は薬を開発する人
になりたくて。私たちの必ず夢をかなえよう!」-(ミユ、11歳の女の子)

日本の子供たちがバングラデシュにいるアリフ(14)に手紙を書いた。アリ
フはバングラデシュ北部地域の小さな村で双子の妹、祖母と生活する少年家長だ。
学校の代わりに毎日、工事現場に出勤するアリフは一日じゅう働いて稼ぐ70タ
カ(約1100ウォン)を妹の学費や生活費に充てている。彼は苦しい生活の中
でも飛行機の操縦士になるという希望は手放していない。

日本の子供たちがアリフに激励の手紙を書いたのは、国際救護開発団体グッド
ネーバーズの「希望の手紙」コンテストを通じてだ。このコンテストは小中高校
生が低開発国の貧困層の児童の生活が紹介された映像を見てオン・オフラインで
応援の手紙を送る行事で、2009年に韓国から始まった。子供たちの反応が良
いとグッドネーバーズは2013年から参加国を日本・チリ・グアテマラ・イン
ドネシアに拡張した。国内の成功モデルを海外に伝播したのだ。グッドネーバー
ズのチェ・ジュヒ チーム長は「毎年世界で222万人余りの子供たちが低開発
国の子供たちに手紙を送っている」と説明した。

1991年に韓国隣人愛会からスタートしたグッドネーバーズは「地元生まれ
の非営利団体(NPO)」だ。海外から来たNPOが国内で活発な活動を行う中
で、その反対に国内の救護事業を海外に拡張する独自の道を歩んできた。現在、
米国や日本でも寄付金募集をしており計35カ国と連係した事業を展開している。

またグッドネーバーズはチリ・インドネシア・グアテマラ・ドミニカ共和国な
ど4カ国をモデル国として支援するために2013年から毎年ワークショップも
行っている。各国の募金担当の実務者が韓国に来て募金戦略や事例を学ぶ場だ。
この団体のキム・ユンジュ国際協力センター長は「NPOの概念へのなじみが薄
い国にNPOの役割と機能を知らせ、貧困などの社会問題を解決するために直接
参加するよう教育している」と話した。

■城内外務副大臣とアリ・バングラデシュ外務大臣との会談
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sw/bd/page3_001315.html
 (外務省 2015年8月5日)

ASEAN関連外相会談等出席のためクアラルンプールに滞在中の城内実外務副大臣は
,8月5日15時15分(現地時間)から約15分間,アブル・ハッサン・マームード・
アリ・バングラデシュ外務大臣(H.E. Mr. Abul Hassan Mahmood ALI, Foreign
Minister of the People’s Republic of Bangladesh)と会談を行ったところ,概
要は以下のとおりです。

1 冒頭,城内副大臣から,「昨年の両国首脳の相互訪問によって日・バングラデ
シュ二国間関係は一層強化された。両首脳が立ち上げた『包括的パートナーシッ
プ』の下,両国間の協力を一層推進したい」と述べるとともに,国連安保理に関
し,バングラデシュが非常任理事国選挙の立候補を取り下げ日本を支持してくれ
たこと及び日本の常任理事国入りへの支持に謝意を述べました。これに対し,ア
リ外相から,日本はバングラデシュ独立時からの親密な友人であり当然である,
また,長年にわたりバングラデシュの復興・開発を支援してくれたことに改めて
感謝する旨述べました。

2 二国間関係につき,以下のやりとりがありました。
(1)城内副大臣から,本年2月の外務次官級協議,3月の原子力の平和利用に関す
る専門家会合の開催,4月の我が国ニット製衣類の原産地規則の緩和など,「包括
的パートナーシップ」が着実にフォローアップされていることに歓迎を表明しま
した。

(2)また,城内副大臣から,昨年両国首脳が合意したベンガル湾産業成長地帯(
BIG-B)構想推進のため,「安倍総理が約束した2014年から概ね4年から5年を目途
に最大6000億円のバングラデシュへの支援を通じて,バングラデシュのインフラ
整備等の開発協力に貢献していきたい」との日本の意思を改めて伝達しました。
さらに,バングラデシュ進出の日本企業数の増加を背景に,ビジネス環境の改善
・向上を要請しました。

(3)これに対し,アリ外相から,ハイレベルの交流を含め,両国関係の更なる強
化のため協力していきたい,国連総会の際にもまた意見交換したい旨発言があり
ました。

■Study Tour2015 Bangladesh DAY5 グローバルフォレストピアの様子
 http://gokase-h.com/modules/forestopia2/details.php?blog_id=204
 (宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 2015年7月30日)

バングラデシュ研修5日目は、昨日に引き続いてジョソールにてAANの活動に関す
る研修と総括ミーティングを行いました。

まず、地下水に含まれる鉄分と砒素を取り除く装置(AIRP)を定期的にメンテナ
ンスする水監視員の仕事を視察しました。この村がある地区では、コドカリユニ
オン議会(地方自治体)の職員が水監視員として働いています。村の人々は月あ
たり10タカ(約20円)を支払い、装置のメンテナンスにかかる費用や水監視員の
給料に充てているそうです。これまで砒素中毒に苦しんでいたときには、薬や治
療費として月あたり90タカを支払っていたため、村の人々は大変喜んでいました。

バングラデシュでは、砒素に汚染されていると分かっていても地下水を飲み続け
ている村があるという実態があります。その理由は、浄化装置を経済的に維持管
理できなかったり、村人にそのメンテナンスに関わる知識や技術がないことにあ
ります。AANでは、コドカリユニオン議会の取組を1つのモデルとして、バングラ
デシュ全土に広げていきたいと考えているそうです。

午後には、議会の近くにある学校に移動し、授業を見学しました。バングラデシュ
では近年、教育が大変盛んになっており、多くの子供たちが大学進学を目指して
学んでいます。訪問した私たち日本人に対して積極的に英語で質問を投げかける
姿が大変印象的でした。

最後に、AANセンターに戻って、研修の総括ミーティングを行いました。「危険と
知りながら、どうして多くの人々が安全な水が飲めないのか?」「宗教や文化の
壁を超えて、どのようにすれば健康管理が出来るだろうか?」「砒素汚染対策を
ソーシャルビジネス化させれば、もっと村人が自立して安全な水供給ができるの
では?」「行政だけでなく、これからはNGOや企業が連携してグローバルな社会課
題に取り組むべききだ」など、ここバングラデシュで学んだ1つ1つが線でつなが
りながら、白熱した議論を交わすことができました。

4日間という短い滞在期間でしたが、生命と向き合いながら必死に前に進んでいる
バングラデシュの実態に触れ、これまでの価値観や考え方を大きく揺さぶられる
貴重な経験を積むことができたと思います。そして、今回であった人々とグロー
バルな社会課題に取り組む「仲間」として、また再会できる日が来ることを願っ
ています。明日の午後にダッカを出発し、北京を経由して31日夜に五ヶ瀬に戻る
予定です。(上水)

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