■見出し(2012年12月13日) No2012-72
〇丸紅、バングラデシュでガス火力発電所 300億円で受注
〇バングラデシュの首都で衝突 2人死亡 200人負傷
〇与野党衝突、2人死亡=各地で暴徒化-バングラデシュ
〇小泉明郎さんの作品に最優秀賞 / バングラの現代美術国際展
〇バングラデシュに対する貧困削減戦略支援無償資金協力に関する書簡の交換について
〇バングラデシュ火災の「いつか来た道」
■丸紅、バングラデシュでガス火力発電所 300億円で受注
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO49495930S2A211C1TJ2000/
(日本経済新聞 2012年12月13日)
丸紅はバングラデシュで大型ガス火力発電所の建設を受注する。発電出力は40万キロワ
ットと同国最大規模で、受注総額は約300億円。主要機器は富士電機など日本企業から調
達する。バングラデシュは電力需要が逼迫しており、政府は今後も発電所の新設を進め
る方針。丸紅は実績をテコに受注拡大につなげる。
国営のバングラデシュ電源開発公社が同国東部に建設する「ビビヤナ複合火力発電所」
で韓国の現代建設と共同で受注する。プラント設計から機器の調達、建設まですべて請
け負う。年内にも正式受注となる見通しで、2013年前半にも着工し15年中の完成を予定
している。発電出力はバングラデシュの現在の総発電能力の約5%に相当するという。
発電所に組み込む機器は、ガスタービンなどを三菱重工業、蒸気タービンなどを富士電
機から調達する。天然ガスを使ったガスタービンの廃熱を再利用して蒸気タービンを回
すため、燃焼効率が高い点が特徴。入札時には複数の中国企業と競合したが、技術力の
高さを評価された丸紅と現代建設が落札した。
丸紅はバングラデシュで11年にも、出力41万キロワットのガス火力発電所(ハリプール
複合火力発電所)を受注。この案件は円借款をベースに官民共同で受注したが、今回は
借款を伴わず、バングラデシュ政府は日本の銀行団などから資金を調達する方向で検討
している。
バングラデシュは慢性的な電力不足に悩まされている。安価な人件費に着目し、縫製工
場などを建設しようとする海外企業も多いが、電力不足が足かせになっている。政府は
16年までに総発電能力を一気に2.6倍の2100万キロワットまで拡大する計画。今後火力や
水力などの発電所建設が一気に進む見通しで、丸紅は実績をテコに、受注拡大を急ぐ。
■バングラデシュの首都で衝突 2人死亡 200人負傷
http://japanese.ruvr.ru/2012_12_09/97421151/
(VOR ロシアの声 2012年12月9日)
バングラデシュの首都ダッカで9日、数百人のデモ隊と警察が衝突し、2人が死亡、お
よそ200人が負傷した。AP通信が伝えた。
デモを組織したのは、野党。野党は、来年予定されている選挙の監視機関となるべき暫
定政府の復活を求めている。
デモは、破壊・略奪行為、現政権の支持者らとの衝突に発展し、警察はデモを解散させ
るために、催涙ガスや様々な弾を使用した。
バングラデシュでは2011年、ハシナ政権が、選挙の実施と政権移譲の責任を担う暫
定政府の役割を務めるようになった。野党は、これは選挙で首
相に有利に働くと考えており、政党に所属していない役人からなる暫定政府の復活を求
めている。
■与野党衝突、2人死亡=各地で暴徒化-バングラデシュ
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201212/2012120900158
(時事ドットコム 2012年12月9日)
【ダッカAFP=時事】バングラデシュ各地で9日、与野党支持者が衝突、少なくとも
2人が死亡した。野党は選挙管理内閣の下での総選挙の早期実施を求め各地で抗議活動
を呼び掛けていた。
首都ダッカでは、暴徒化した群衆に警察がゴム弾や催涙弾を撃ち込み解散を迫った。群
衆からは警官隊に火炎瓶や爆発物が投げ付けられ、路上のバスや車が放火された。
■小泉明郎さんの作品に最優秀賞 / バングラの現代美術国際展
http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2343163.article.html
(佐賀新聞 2012年12月8日)
国際交流基金に入った連絡によると、バングラデシュで開催中の、34カ国が参加する
現代美術の国際展「第15回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ」で8
日までに、日本の現代美術作家、小泉明郎さん(36)の映像作品「Theatre
Dreams of a Beautiful Afternoon」が最優秀賞を受
賞した。
小泉さんは前橋市生まれ、横浜市在住。これまでに、第2次世界大戦など社会的なテー
マを取り上げた映像作品を発表している。
■バングラデシュに対する貧困削減戦略支援無償資金協力に関する書簡の交換について
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/zyoukyou/h24/121212_1.html
(外務省 2012年12月12日)
1.本12日,バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて,我が方佐渡島志郎駐バ
ングラデシュ大使と先方モハンマド・シャヒクル・アザム財務省経済関係局次官補(Mr
. Mohammad Shafiqul Azam, Additional Secretary, Economic Relations Division, M
inistry of Finance)との間で,5億円の貧困削減戦略支援無償資金協力に関する書簡の
交換が行われました。
2.これまで我が国などが教育分野の支援を継続してきたバングラデシュでは,初等教
育就学率が向上し現在では9割を超えました。しかし,初等教育を卒業する生徒の割合を
示す修了率は未だ7割程度にとどまり,修了率を改善するための教育の質の向上が喫緊の
課題となっています。この協力は,バングラデシュ政府の初等教育セクター開発プログ
ラムの実施と質の高い初等教育の完全普及という同国の政策目標の達成を包括的に支援
するため,援助資金を直接先方政府に供与するものです。
3.この協力では,我が国が同国でこれまで実施してきている技術協力プロジェクト「
小学校理数科教育強化計画」から得られた成果・教訓を活かしつつ,バングラデシュ政
府に対する政策レベルの支援を強化することにより,同国初等教育の課題である質の向
上に向けた高い開発効果が期待されます。
(参考)
バングラデシュは,面積約14万4千平方キロメートル,人口(国内在住)約1億5,251万人
(2012年,バングラデシュ統計局)であり,人口1人当たりのGNI(国民総所得)は684米
ドル(2010年暫定値,バングラデシュ中央銀行)。
■バングラデシュ火災の「いつか来た道」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121206/240629/?bv_rd&rt=nocn
t
(日経BP 2012年12月10日)
痛ましい事故が起こった。11月24日夜、バングラデシュの首都ダッカ郊外に立地する
縫製工場「タズレーン・ファッションズ」で火災が発生。当時、工場には従業員が多数
残業していた。従業員たちは逃げ惑ったが、非常口などの防災設備が整っておらず、や
がて炎に包まれた。たまらずに工場の窓から飛び降りる従業員も出たという。犠牲者の
数は100人を超えた。
すぐに「犯人探し」が始まった。
出火時に従業員たちの脱出を適切に誘導しなかったとして同施設の管理職が逮捕された。
同工場の経営者は「非常口を用意しなければならないとは知らなかった」と発言し、バ
ングラデシュ国民から怒りを買っている。政府は、出火の原因を早々に「放火」と断定
した。まるで、たまたま防災設備が整っていなかった工場が、運悪く放火されたからこ
れだけの大惨事になったのだ、とでも言うようだ。
だが、現実には、この事故は単に不運に起因するのではない。
バングラデシュの労働者支援団体などによれば、ここ数年間で、繊維工場の火災が原因
で亡くなった従業員の数は少なくとも500人。ダッカで働く繊維業界関係者は「放火か漏
電が原因か分からないが、小規模な火災の話はよく聞く」と言う。
バングラデシュに限った話ではない。9月にはパキスタンで同じく繊維工場が火災を起こ
し、約300人が犠牲になった。国際労働財団によれば、同工場は窓には鉄格子がはめられ、
スプリンクラーも設置されていなかった。
<かつては中国でも火災が頻発>
南アジアで相次ぐ悲劇は、その工場に発注している先進諸国のメーカーからすれば「い
つか来た道」だ。
人件費などの生産コストが安価な国や地域で製造し、価格競争力を高める。多くの衣料
チェーンが取る“合理的”な戦略だ。結果、世界中のチェーンは、生産拠点をまず中国
に構えた。そして、その1990年代には、中国の繊維工場で大規模火災が頻発している。
ほか、現在南アジア諸国で問題になっている、児童労働や残業代不払いなどの不法労働
行為もしばしば問題になった。
中国政府や進出企業がこれらの問題を乗り越えようと模索し続けてきた結果、現在では
中国国内法や進出企業側の行動指針が整備され、賃金に対する労使対立はあっても、労
働者の安全や生存に関わる問題が起こることは大幅に減っている。だが、労働環境が整
備されるのと裏腹にコストが上がって、企業は、中国よりも低コストで生産できる南ア
ジアへの南進を始めた。
そして、その移転先で、多数の犠牲者を出す大規模火災が繰り返されてしまった、とい
うわけだ。
多くのアパレルメーカーが「サプライヤーとの共生」「持続可能な生産体制の確立」を
うたっている。だが、中国で学び、ようやく培いつつあった「共生」のための制度や仕
組みを南アジアで取り入れていないとすれば、その意図が、より蒙昧(もうまい)で安
い労働力を求めて生産地を転々としては食い荒らすことにあるのではないかという謗(
そし)りを免れるわけにはいかないだろう。
火災を起こしたタズレーン・ファッションズに生産を委託していたうちの1社は、世界の
生産地と取引があり、私たちが親しむ多くのブランドの商品を供給している香港のアパ
レル商社・利豊だったと伝えられている。
「新興国で生産すればコストが削減できる」という言葉の向こうに、こうした現実があ
ることから目を背けるべきではない。感情論を言うのではない。南アジアで持続可能な
モデルを築けなければ、もう「転進」できる場所はほとんど残されていないのだ。

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