バングラデシュのニュース(2015/11/08) 

◆イベント情報◆
○国際ベンガル学会第4回大会 12/12,13
 http://www.tufs.ac.jp/ts2/society/Bengal/

■見出し(2015年11月08日) No2015-50
〇IS犯行声明の外国人殺害で4人拘束、背後に政敵か バングラデシュ
〇バングラデシュで出版関係者ら襲撃される、1人死亡
〇ミャンマー:対IS、イスラエルと連携 バングラ経由、侵入警戒
〇バングラデシュにおける新会社の設立に関するお知らせ
〇【バングラデシュ】国際NGOら、H&Mに対してバングラデシュ工場における
 労働環境改善の遅れを指摘
〇ザイール・ホサイン展~バングラデシュ現代アート~
〇(仮称)バングラデシュ大使館新築工事
〇書籍:バングラデシュのマイクロ医療保険
〇バングラディシュ大使館主催友好行事
〇バングラデシュ モメン駐日大使離任あいさつ
〇バングラデシュから愛をこめて 
 JOCSの理学療法士ワーカーが11月に帰国報告会
〇夢童:国際医療貢献と「GPSPバンク」構想=菅波茂 /岡山
〇エネルギー版グラミン銀行、バングラ200万世帯電化へ
〇バングラデシュのノボエア、ヤンゴン便を就航
〇貧困で拡大する腎臓売買、業者になるドナーも バングラデシュ
〇モンスター・ラボがデジタルガレージとパソナテックと
 業務・資本提携で2社から4億円を調達

■IS犯行声明の外国人殺害で4人拘束、背後に政敵か バングラデシュ
 http://www.afpbb.com/articles/-/3064238
 (AFP通信 2015年10月26日)

【10月26日 AFP】(写真追加)バングラデシュ当局は26日、首都ダッカ(Dhaka)
の路上で先月イタリア人援助活動家が射殺された事件に関連して4人を逮捕したと
発表した。この事件を含め、同国ではイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」
が犯行声明を出す事件が最近相次いでいたが、政府はいずれもシェイク・ハシナ
(Sheikh Hasina)首相に敵対する政治勢力の犯行だと主張している。

 警察は26日、イタリア人援助活動家のチェーザレ・タベッラ(Cesare Tavella)
さん(50)を射殺した容疑で逮捕した4人を、犯行に使われたとされるオートバイ
とともに報道陣に公開した。

 タベッラさん殺害の数日後には、バングラデシュ北部で農業関係のプロジェク
トに携わっていた日本人の星邦男(Kunio Hoshi)さんがバイクに乗った男らに射
殺される事件が起きており、いずれの事件もISが犯行声明を出していた。

 また、24日にはダッカのイスラム教シーア派の宗教施設で爆発があり、1人が死
亡、多数が負傷。これもISが犯行声明を出し、世俗国家ではあるもののスンニ派
が多数のバングラデシュで、少数派の人々の安全に対する懸念が高まっていた。

 だが、政府は25日、国内でISが活動しているとの見方を否定し、ハシナ首相と
対立する野党議員ら数十人の身柄を拘束。アサドゥッザマン・カーン・カマル(
Asaduzzaman Khan Kamal)内相は記者会見で、「バングラデシュにIS組織は存在
しないと、はっきり言っておく」と述べた。

 ダッカ警察当局は26日、拘束した4人を報道陣に公開した後、4人が「ボス」の
命令で金銭と引き換えにタベッラさんを殺害したと認めたと説明。犯行は「政府
を窮地に追い込み、圧力をかけて無政府状態を作り出すため」だったとの見方を
示した。

■バングラデシュで出版関係者ら襲撃される、1人死亡
 http://www.afpbb.com/articles/-/3065044
 (AFP通信 2015年11月01日)

【11月1日 AFP】バングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)で先月31日、今年2月にイ
スラム過激派に殺害されたとみられる無神論者作家の発行人が何者かになたで襲
われ死亡した。ダッカではこの数時間前にも、世俗派ブロガー2人と発行人1人が
襲われ負傷している。

 同国では、世俗派の活動家がなたや大型の包丁で襲撃される手口の似た事件が
相次いで発生している。警察当局によると、犯人が襲撃後、血だらけの被害者を
残して外側から南京錠をかけ立ち去る点も共通しているという。

 殺害されたのは、ファイサル・アレフィン・ディパン(Faisal Arefin Dipan)
氏(43)。著名知識人で作家でもある父親のアブル・カシム・ファズルル・ハク
(Abul Kashem Fazlul Haq)氏がAFPに語ったところによると、ディパン氏は、ジャ
グリティ出版社(Jagritee Publishers)の経営者で、ダッカ中心部にある建物の
3階にあるオフィスで殺害されたという。警察がディパン氏の死亡を確認した。

 ハク氏は、ダッカで同日、他の発行人やブロガーが襲撃されたことを聞き、息
子を心配していたという。「息子はアビジット・ロイ(Avijit Roy)氏の作品を
出版していた。ロイ氏の作品を出版した他の発行人も襲われたが、息子だけが死
亡した」

 無神論者のブロガーだったロイ氏は、今年2月にブックフェアの外で襲撃されて
死亡。バングラデシュで発生した一連の世俗派ライター襲撃事件で初の犠牲者と
なった。同国では、同様の事件で今年5人が殺害されている。

■ミャンマー:対IS、イスラエルと連携 バングラ経由、侵入警戒
 http://mainichi.jp/shimen/news/20151102ddm007030079000c.html
 (毎日新聞 2015年11月02日)

 【ヤンゴン春日孝之】仏教徒とイスラム教徒の対立が続くミャンマーで、シリ
アとイラクで勢力を保持するイスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」(
IS)の「ミャンマー侵入」への警戒感が高まっている。イスラエルのダニエル
・ゾンシャイン駐ミャンマー大使(57)は最大都市ヤンゴンで毎日新聞のイン
タビューに応じ「ISの脅威に対しミャンマーと情報を共有していく」と語り、
対ISで連携する姿勢を示した。

 人口の9割を仏教徒が占めるミャンマーだが、西部ラカイン州に無国籍状態の
ベンガル系イスラム教徒(ロヒンギャ)が推定100万人居住する。専門家たち
は「ISが戦闘員確保のため、迫害や困窮に直面した(同じスンニ派の)ロヒン
ギャに触手を伸ばす可能性がある」と指摘する。

 ミャンマーでは民政移管(2011年)以降、宗教対立が先鋭化。今年半ば以
降、ロヒンギャが密航船で周辺国に逃避する動きが顕在化した。ISに同調する
ロヒンギャが仏教徒に攻撃の矛先を向けた場合、未曽有の混乱が生じる恐れもあ
る。

 ISは、イスラム教国の隣国バングラデシュで足場を築く可能性がある。バン
グラでは今年9月にイタリア人が殺害され、ISがこの国で初めて犯行声明を出
した。日本人の射殺、イスラム教シーア派施設への爆弾テロと続き、いずれもI
Sが声明を出した。バングラ政府はISの関与を否定するが、少なくともISを
支持する組織の犯行をIS本部が追認した可能性はあり、ミャンマーは「迫り来
る脅威」と認識する。

 一方、イスラエルに対してもISは先月、「ユダヤ人を絶滅させる」といった
動画をインターネット上で公開した。ゾンシャイン大使は「中東でISの動向を
注視し、友好国との間で情報を共有している」と発言。同様の立場にあるミャン
マーとの情報共有で「新たな脅威」に対処したいとの考えを示した。

 ミャンマー国軍のミンアウンフライン最高司令官は6月に毎日新聞との会見で
「(ISのミャンマー侵入を)警戒する必要があり、多くの機関や国と連携して
対処する」と述べていた。司令官は9月、イスラエルを公式訪問し、ヤアロン国
防相らと会談した。軍需企業も視察し、両国の軍事面での関係強化を確認してい
る。

■バングラデシュにおける新会社の設立に関するお知らせ
 http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1297747
 (テイ・エス テ ッ ク 株 式 会 社 2015年11月04日) 

当社は、バングラデシュに新会社を設立することを決定しましたのでお知らせい
たします。


1.新会社設立の目的
更なる四輪車用シート部品のコスト競争力の向上及び、トリムカバーのグローバ
ル補完基地の確立を目的として、バングラデシュにトリムカバー製造会社を設立
することといたしました。

2.新会社の概要

商 号: TS TECH BANGLADESH LIMITED
代表者: 未定
所在地: バングラデシュ ダッカ郊外アダムジー輸出加工区
資本金: 2.6 億タカ (約 4 億円 1 タカ:1.54 円)
決算期: 6 月末
株 主: テイ・エス テック株式会社 100%
事業内容: 四輪車用シート部品及び内装部品の製造・販売、輸出入業務 等
設立年月日: 平成 27 年(2015 年)11 月[予定]
稼働開始年月日: 平成 28 年(2016 年)9月[予定]

3.今後の見通し
本件が2016年3月期の連結業績に与える影響は軽微であります。
以上

■【バングラデシュ】国際NGOら、H&Mに対してバングラデシュ工場における
 労働環境改善の遅れを指摘
 http://sustainablejapan.jp/2015/10/27/bangladesh-hm/19410
 (Sustainable Japan 2015/10/27)

 労働者の人権問題らに取り組む国際NGOらは10月1日、スウェーデンのアパレル
大手、H&Mのバングラデシュ下請け工場における労働環境改善の取り組みが非常に
遅れているとする報告書を共同で公表した。問題を指摘したのはClean Clothes
Campaign、International Labor Rights Forum、Maquila Solidarity Network、
Worker Rights Consortiumの4団体だ。

 H&Mは「バングラデシュにおける火災予防及び建設物の安全に関する協定」(通
称アコード)の調印企業で、下請け工場の労働環境の改善が求められている。Wo
rker Rights ConsortiumのScott Nova氏は「ラナプラザ崩壊事故や他の衣料工場
の事故を受けて、H&Mは労働環境の安全性改善に取り組むことを約束した。しかし
H&Mはその約束を破った」と述べている。

 同報告書は、H&Mの戦略上重要な全ての下請け工場で修復が遅れており、多くの
改修工事がまだ達成されていないと指摘している。Maquila Solidarity Network
のBob Jeffcott氏は「アコードのおかげで、H&Mは初めて、改修すべき全ての工場
を把握できている。それにもかかわらず、修復作業の進みは非常に遅い」として
いる。報告書によると、防火扉の設置や施錠の解除、階段の囲いなどがアコード
で要求されており、かつ緊急時に必ず必要なものであるにも関わらず、未だに修
復がされていないという。

 多層建築のビルの中で火災が起こると、煙は一瞬で広がる。もし各フロアの出
入口に防火扉が無ければ階段には煙が充満し、上層階の労働者は逃げられなくな
る。バングラデシュのほとんどの衣料工場はこのような状況下にあり、100人以上
が死亡した2012年11月のTazreen Fashionの火災を含め、この状況がバングラデシュ
の衣料産業で起こる大規模火災の主要な原因となっている。

 2010年にもH&M下請け工場のGarib&Garibで火災があり、21人が死亡したが、こ
こでは適切な非常口の設置などの安全対策が欠けていた。さらに火災が起こった
際に扉には鍵がかけられており、労働者は逃げられなかった。H&Mは、下請け工場
では扉や門は閉められていないと主張している。

 NGOらの指摘に対し、H&Mは10月6日に声明を発表した。声明の中で、同社は「H
&Mは、アコードの要求事項を満たした工場でしか生産を行っていない。そして、
非常口の設置はH&Mの下請け工場になるための最も基本的な要求事項だ。また、H
&M自身のフォローアップデータによると、H&Mはほぼ60%の修復作業を終えており、
前進していると考えている」と反論している。

 H&Mはバングラデシュでは防火扉とスプリンクラーは入手できないため、輸入し
なければならないことが遅れの原因の一つだと説明しているが、NGOらは防火扉の
問題は2013年での懸念事項であり、現在はより多くの改善がみられるべきだと主
張している。報告書では、H&Mの戦略上重要な下請け工場のうち61%には防火扉が
無く、そのような工場で78,842人が働いていると指摘している。

 Clean Clothes CampaignのSamantha Maher氏は「H&Mが持続可能性へのコミット
メントの公表にかけているのと同じだけの力を、実際に行動を起こすことに注い
でくれたのなら、バングラデシュの衣料産業の労働環境はより安全になるだろう」
は語る。

 ビル崩落により1000名以上の労働者が死亡した2013年4月のラナプラザ事故以来、
190社以上のグローバル企業がアコードに調印し、二度と同様の悲劇を繰り返さぬ
ようバングラデシュの工場労働環境改善に取り組んできた。一方で、今回のNGOら
による指摘は未だに多くの工場が課題を抱えている現状を浮き彫りにしている。
H&Mも含めてアパレル大手各社が今後どのようにこの問題に対応し、取り組みの改
善状況を発信していくのか、引き続き注目が集まる。

■ザイール・ホサイン展~バングラデシュ現代アート~
 http://www.earthplaza.jp/ai1ec_event/20151101-1114earthplaza?instance_id=
 (あーすぷらざ 2015年11月1日(日)から14日(土))

あーすぷらざ2階展示コーナーでは、南アジアのバングラデシュ人アーティスト
の現代アート展を開催致します。
全24作品の絵画から、バングラデシュの現地の様子や伝統的な文化を感じるこ
とができます。

入場は無料です。
是非、皆さま、お誘い合わせの上、お越しください。

参考ページ
MD ZAHIR HOSSAIN solo art exhibition
http://www.chu-wa.com/zahir-hossain.html

日 時:2015年11月1日(日)~11月14日(土) 
    9:00~17:00 ※月曜休館 初日のみ13:00~
場 所:2階 展示コーナー
入場料:無料

お問い合わせ:担当:リアカット・アリ
E-mail : a.liakat@yahoo.com

■(仮称)バングラデシュ大使館新築工事
 http://www.kensetsu-databank.co.jp/shutoken2009-2013/osirase/detail.php?id=20825
 (建設データバンク)

KDB   :20825
届出日 :2010/12/27
件名 :(仮称)バングラデシュ大使館新築工事
地名地番:東京都千代田区紀尾井町3-47
住居表示:東京都千代田区紀尾井町3-29
主要用途:事務所、住宅
工事種別:新築
構造  :鉄骨造
基礎 :アースドリル
階数(地上):5
階数(地下):1
延床面積(m2):1426.38
建築面積(m2):409.49
敷地面積(m2):714
設計者   :株式会社ケイパートナーズアーキテクツ
設計者住所 :東京都港区赤坂5-5-10
着工    :2011/06/30
完成    :2012/04/30
備考    :事務所、住宅

グーグルマップによる場所(2015年5月)
 https://goo.gl/3bA96R

■書籍:バングラデシュのマイクロ医療保険
 http://www.fukyo.co.jp/book/b211044.html
 (風響社 2015年10月15日)

暮らしを守るための戦略
世界には一日を1.25ドル以下で暮らす10億の人々がいる。本書は、「収入が少な
いこと」ではなく、病気や事故等によって「収入源を失う」「医療費支出が家計
に与える影響」事例に着目。暮らしを守る手立てとしてマイクロ医療保険の有効
性を詳細に調査・分析したものである。

*********************************************

 バングラデシュでは社会保障制度が十分に整備されていない。そのため、順調
に事業を展開していても、病気や事故、災害等によって資産や収入源を失うと、
生活が急に貧窮してしまうことがある。この女性も失業保険や健康保険制度があ
れば、融資を生活費や高額医療費に充てることなく事業益から返済を行うことが
でき、資産売却やさらなる借金を防ぐことができたかもしれない。また、現在順
調に事業を展開して成功しているようにみえる他の女性たちも彼女と同じリスク
を抱えているといえる。このような状況から私は、暮らしを豊かにするためには
所得の増加のみではなく、同時に暮らしを守る手立ても必要であると考えるよう
になった。そして、私が青年海外協力隊の任期を終えて帰国した後も、事業を続
け生産者組合を立ち上げた女性たちと交流を続けるとともに、貧困問題に取り組
む国際開発を学び、暮らしを守るセーフティ・ネットの研究を行っている。

 ……リスクに対処するためのセーフティ・ネットの構築は国際開発において重
要課題となっている。セーフティ・ネットとは傷病や事故、災害、犯罪等の暮ら
しに悪影響を与える出来事(ショック)が発生した際に、被害を防ぎ損害を最小
にする事後の対処法やショックが起こる可能性(リスク)に備える事前の対策で
ある。例として政府の社会保障制度や貧困救済のプログラムの他、民間における
救援や支援プログラム、保険会社が提供する保険商品、親族間や地域における相
互扶助等があげられる。
 ……バングラデシュでは傷病によるショックが最も頻繁にみられ、医療費支出
が家計に大きな影響を与えている。健康保険制度が確立されておらず、民間の医
療保険は貧困層を対象としていない。医療費支出に対するセーフティ・ネットが
脆弱であるため、多くの人びとは医療費のほとんどを自己負担せざるをえない。
そんな状況を受け、貧困層を対象に金融サービスを提供するマイクロファイナン
ス機関が医療保険を提供する例もみられるようになった。先に紹介した事例にお
いて、マイクロ医療保険が存在していたなら、一家の夜逃げを防ぐことができた
のだろうか? しかし、この保険は貧困層でも加入できるように保険料が安く設
定されている分、保障内容が限られているといわれている。また、加入者の認識、
知識不足により保険が十分に活用されていないという指摘もある。バングラデシュ
では未だに取り組み例が少なく、調査研究も蓄積されていないため調査を実施し
た。
 本書ではマイクロ医療保険の実態調査の結果を基に課題をあきらかにすると同
時に、金融サービスを巡る人びとの実践からみえる「暮らしを守るための戦略」
に注目する。そして、マイクロ医療保険が人びとのセーフティ・ネットのひとつ
として発展する可能性について考えたい。

*********************************************

著者紹介
石坂貴美(いしざか たかみ)
1971年、愛知県生まれ
日本福祉大学大学院 国際社会開発研究科 修士課程修了。修士(国際開発)。

現在、東京大学大学院 総合文化研究科 国際社会科学専攻「人間の安全保障プ
ログラム」博士課程に在籍、日本福祉大学アジア福祉社会開発センター客員研究
所員。
主要論文に「マイクロクレジット(小規模融資)利用者のケイパビリティ拡大に
向けた検討: バングラデシュにおける事例の考察をもとに」(『国立民族学博物
館研究報告』36 巻2号、2012年)、“The Medical Expenses Coverage of Micro
Health Insurance (MHI) and the Beneficiaries’ Knowledge on MHI: Data f
rom a Selected Part of Northern Bangladesh”, Journal of Institution of
Bangladesh Studies, vol.36, 2015などがある。

目次

はじめに
一 バングラデシュのセーフティ・ネットの課題
 1 バングラデシュにみられるショックと対処法
 2 脆弱なセーフティ・ネット
二 マイクロ保険
 1 マイクロファイナンスの効果と課題
 2 マイクロ保険
三 マイクロ医療保険実態調査
 1 IDFのマイクロ医療保険
 2 家計に重い負担を強いる医療費
 3 マイクロ医療保険の医療費カバー率
 4 医療保険の利用を妨げる要因
 5 医療費財源
四 金融サービスにみる人びとの暮らしを守る戦略
 1 IDFの金融サービス
 2 他の機関における金融サービス利用
五 マイクロ医療保険の発展に向けて
注・参考文献
あとがき

■バングラディシュ大使館主催友好行事
 http://blog.livedoor.jp/t_ichiro01/archives/52231929.html
 (塚田一郎のブログ 2015年10月28日)

バングラ大使館、バングラ議連、ビジネス関係者の交流会が開催され、議連の会
長の麻生太郎副総理と事務局長の私、議連のメンバーの国会議員の皆さん11名と
出席致しました。

両国は長きに渡り、強い友好関係にあり、本年も首脳レベルで2回の会議が開か
れたりとハイレベルの交流が続いております。

この友好関係は不変のものであり、経済関係も含め、さらなる発展に貢献して参
ります。

■バングラデシュ モメン駐日大使離任あいさつ
 http://blog.livedoor.jp/t_ichiro01/archives/52232217.html
 (塚田一郎のブログ 2015年10月28日)

3年間に渡り、日・バの両国関係の発展に多大なる貢献をされた、モメン大使が
日本を離れます。

昨年の両国の首脳の相互訪問などの調整や、多くの要人が来日され、両国の関係
強化に御尽力いただきました。

議連を代表して、改めて深く感謝申し上げます。

来月からは、ニューヨークの国連代表部常駐代表として赴任されます。

■バングラデシュから愛をこめて 
 JOCSの理学療法士ワーカーが11月に帰国報告会
 http://www.christiantoday.co.jp/articles/17453/20151030/jocs-yamauchi-ayako-bangladesh-report.htm
 (CHIRISTAN TODAY 2015年10月30日)

日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)のワーカー(保健医療従事者)とし
て、2007年からバングラデシュに派遣されている山内章子(あやこ)さんの
報告会「バングラデシュから愛をこめて」が11月23日(月祝)、日本基督教
団信濃町教会(東京都新宿区)で行われる。理学療法士である山内さんは、バン
グラデシュでリハビリテーションの指導や、実際にリハビリを必要としている人
々へのセラピーを行っている。報告会では、バングラデシュの障がい者を取り巻
く状況や、社会的に非常に弱い立場にありながらも、自信と笑顔を取り戻してい
く障がいのある人々の様子を伝える。
都市部から少し離れると、まだ電気のない生活をしている人々も多いバングラデ
シュでは、正規の理学療法士はいるものの、貧しい地域にまでその手が伸びるの
は、まだまだ先のことだといわれている。山内さんが働く北部のマイメンシン県
では、ある程度の技術を学んだ理学療法技術者と呼ばれる人々が、障がい者の訓
練を行い、啓発活動を通して社会参加を促している。

バングラデシュ北部の小さな町で障がい者のための仕事をしている理学療法技術
者のロビンドロ・ケルケタさんは、山内さんからリハビリテーションの技術を学
んだ一人だ。マイメンシン県にある超教派の男子修道会「テゼ共同体」に寄宿し
ていたケルケタさんは、故郷に戻るためにテゼ共同体を離れるとき、「ここで学
んだことを今後どう生かしていくつもりか」とブラザーに問われ、自分の故郷に
何が必要なのかを考えた。ブラザーたちが、貧しい人たち、弱い人たちの友とし
て活動している姿を見て、自分の故郷に一番欠けているのは障がい者のための仕
事だと気が付いたという。そして、ブラザーから山内さんを紹介され、リハビリ
テーションの技術を学ぶことになった。JOCSからの奨学金で、障がいについ
ての研修も受け、「障がいのある人たちのために、これからも働いていきたい」
と話している。
一方、ケルケタさんによると、バングラデシュでは障がい者への理解が進んでお
らず、障がい者を見下してしまう人が多いという。
山内さんが実際に治療に当たった、貧しい集落に住むある女性(20)は、6歳
の時に木から落ちて足首を負傷した。医者から「放っておけば治る」と言われ、
しかるべき治療を受けなかったため、足が曲がる障がいを負ってしまった。両親
は「障がいのある子どもに教育を受けさせる必要はない」と小学校にも行かせず、
この女性はほとんど家の外に出ることなく生活をしていたという。それを知った
近所の人が、山内さんが働く「障がい者コミュニティセンター」を紹介し、女性
はそこで初めて、障がいのある人も普通の人と同じく働いて良いのだと知った。
現在は、同じような境遇の女性たちと共に勉強し、小学校2年生までの読み書き
ができるようになったという。

報告会では、こうした山内さんが7年間の活動で出会った人々が、新しい希望の
人生を歩み始めている様子を伝える。また、110年以上の歴史がある慶應義塾
ワグネル・ソサィエティー男声合唱団による合唱も予定されている。JOCSで
は、「クリスマスが近づく11月末、バングラデシュから届く愛を分かち合いま
せんか」と参加を呼び掛けている。
参加無料。要事前申し込み。申し込みは専用フォームで。詳細・問い合わせは、
JOCS(担当:大久保、電話:03・3208・2416、メール:movie@jo
cs.or.jp)まで。

■夢童:国際医療貢献と「GPSPバンク」構想=菅波茂 /岡山
 http://mainichi.jp/area/okayama/news/20151030ddlk33070574000c.html
 (毎日新聞 2015年10月30日)

今月11日、岡山国際交流センター国際会議場で第3回国際医療貢献フォーラム
を岡山県と共催で開催した。足羽憲治副知事のあいさつで開始。最初に日本バン
グラデシュ友好病院理事長で、AMDAバングラデシュ支部長のサーダー・A・
ナイーム医師による「これからの医療協力に求めるもの」と題しての基調講演が
あった。

 続いて「アジアの医療水準の実情とこれからの医療協力にもとめられるものの
事例」について、医療機関を代表し、岡山大学医学部心臓血管外科教授の佐野俊
二氏と社会福祉法人旭川荘理事の板野美佐子氏が、NGOを代表して、私とAM
DA社会開発機構理事長の鈴木俊介氏が発表。経営の立場から、帝人ナカシマメ
ディカル代表取締役会長の中島義雄氏、IHD協同組合理事長の小林眞弘氏、そ
して瀬戸健診管理研究所丸亀健診クリニック院長の麻田ヒデミ氏が述べた。

 また、教育機関を代表して、岡山県立大学保健福祉学部准教授の實金栄氏と同
大学特別研究員のシュレスタジョシ・アルチャナ氏が発表。その後「求められる
医療協力における産学金官連携の可能性」(「金」は「金融」)と「国際医療貢
献フォーラムのプラットフォーム化の提案」について討議が行われた。ナイーム
医師、佐藤拓史医師、則安俊昭・岡山県医療推進課長らの真摯(しんし)なコメ
ント。座長を務めた佐野氏の統括コメントに続き、AMDAボランティアセンタ
ー長の小池彰和氏のあいさつで閉会した。

 AMDAは1984年に設立されてから、継続して国際医療協力に携わってき
た。この30年間で国内外に大きな変化がある。(1)世界の富の東漸によりア
ジアの国々の経済向上(2)アジアの国々の医療技術の向上と医療体制の拡充(
3)アジアの国々は医療技術のみならず高齢化による介護技術も必要(4)有償
支援の必要性(5)金融システムの未発達。

 アジアの医療技術に関する衝撃的な出来事があった。今年4月に発生したネパ
ール大地震の際、ネパールの医療を支えるトリブバン大学教育病院(実質的な医
学部と付属病院)は、日米欧の医療チームから支援の申し出を受けたが、350
人の骨折患者の手術をネパール人医師たちだけで実施した。彼らの中には、日本
の文部科学省奨学金を受けて博士課程留学した教授陣がたくさんいた。

 基調講演をしたナイーム医師も「文科省奨学金で博士号取得後に母国に貢献す
るのは10%前後。多くは欧米で医師として働く。日本にとっても母国にとって
も損失。解決策は帰国後の技術支援の継続と有償資金支援プログラムである」と。
彼らが日本で学んだ技術をアジア諸国に移転する時代の到来である。

 佐野氏から国際医療貢献フォーラムのプラットフォーム化の提案がされた。目
的は、岡山県国際貢献活動推進条例に基づいた、行政、NGO、NPO、教育機
関、企業そして公益団体などの相互交流と相互協力の具現化。単独の国際医療貢
献に加えて複合体としての国際医療貢献の具現化であり、岡山から全国への発信
である。

 更に、今やアジアの医療機関は無償支援に加えて有償支援を必要としている。
有償支援の仕組みづくりを、金融庁所管のNPOバンクか金融業務を行う営利団
体(合同会社あるいは株式会社)のいずれかの法人形態として実現化したい。G
PSP(世界平和パートナーシップ)参加団体をパートナーとするバンク構想で
ある。

 なお、佐野氏にフィリピンのグシ平和賞が11月25日に授与される予定。ベ
トナムをはじめ世界の国々に対する医療貢献の実績への評価である。大いに喜び
たい。(AMDAグループ代表)

■エネルギー版グラミン銀行、バングラ200万世帯電化へ
 http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93296420X21C15A0000000/
 (日本経済新聞 2015年11月4日)

エネルギー安全保障やエネルギーの強靭性(リジリエンシー)、エネルギー貧困、
持続可能性などについて、今後もアジア太平洋域内で経済協力を継続していく―
―。2015年10月12日から2日あまり、フィリピンのセブ島で開催されたAPEC(アジ
ア太平洋経済協力)のエネルギー大臣会合(EMM12)では域内で直面するエネルギ
ー問題について議論が交わされた。

 同会合はAPEC加盟21カ国のエネルギー担当閣僚や行政官、国際エネルギー機関
(IEA)の専門家らが一堂に会し、域内のエネルギーに関する課題や活用、技術や
貿易、投資など様々な論点で議論を繰り広げた。例年と同様、会合の最後に全加
盟地域が合意した共同声明が採択され、閉幕した(図1)。

 主な議題は、エネルギー強靭性の世界的課題、エネルギー貧困地域におけるク
リーンエネルギーの活用促進、最先端の省エネ技術による持続可能性、エネルギ
ーの貿易や投資における民間セクターの参画拡大――の4つだ。各テーマを表現す
るキーワードには毎年若干の変化がみられるものの、各テーマの大枠自体は1996
年にEMMが開始されたときとほぼ同じである。一方で、閣僚がマイクログリッドの
活用に言及するなど、新技術の導入やイノベーションにつながる萌芽も見られた。

◇フィリピンが示唆する東南アジアのエネルギーミックス

 今回APECの開催地となっているフィリピンは、東南アジアにおけるエネルギー
ミックスの縮図とも言えそうだ(図2)。現在、同国のエネルギーミックスでは水
力が約20%、世界第4位のポテンシャルをうまく活用した地熱の割合が10%といず
れも高いのが特徴だ。これらによって、再生可能エネルギーを合計した比率は約
30%。エネルギー全体に占める再エネの割合は現時点では比較的高い。

 2014年7月に人口が1億人を突破したとされるフィリピンでは、過去3年間の経済
成長率が6~7%と比較的高い状況が続いている。これを受けて電力需要も増大の
一途をたどっているが、まだ供給が追い付いていない。特に、電力系統が脆弱な
地方や遠隔地では、現在でも停電の発生が珍しくないという。

 このため発電所の建設や系統網の増強が進められており、電源容量は今後5GW以
上増加すると見られる。2015年6月時点で建設中の電源構成を見てみると、その7
5%を化石燃料で温暖化ガス排出量が最も多い石炭火力が占めている。残りの内訳
は、天然ガスが15%、再エネが10%である。

 エネルギーを使う消費者と供給する事業者のいずれも、電力がどのように作ら
れるかといった部分まで考える余裕がまだないのが現状だろう。ただ、これは従
来の大規模な集中型電源や、上流から下流へと電気が伝達される系統網の構成を
前提とした電力供給の場合である。小規模な分散型電源を系統網の有無によらず
に導入することを考えれば、より理想的なエネルギーミックスを達成できる可能
性が高くなりそうだ。

 実際に、今回のAPEC EMMでもマイクログリッドの導入について言及があった。
EMMでテーマとなっている持続可能性や強靭性、地域ごとのエネルギー活用といっ
た観点で考えると、そのいずれもマイクログリッド技術の導入によって実現でき
ることばかりである。

 もう一つのテーマとなった民間セクターの参画については、制度設計やビジネ
スモデルにおける工夫がカギを握ると言えそうだ。これについては、マイクログ
リッドよりさらに小規模なオフグリッドに近いレベルで、系統網がまだない場所
でも電気が使えるようにする取り組みの事例がアジアやアフリカで出始めている。

◇「エネルギー版グラミン銀行」で電化推進

 この分野で最も先駆的な事例は、バングラデシュの「グラミン・シャクティ(
Grameen Shakti)」だろう。グラミン・シャクティは、ユニークなマイクロファ
イナンス手法により貧困層の経済的な自立を支援することで一躍脚光を浴びたグ
ラミン銀行によるエネルギーへの取り組み。いわば「エネルギー版のグラミン銀
行」である。

 グラミン・シャクティでは、太陽光発電パネルと蓄電池をセットにして、夜間
や雨天時でもランプによる照明や携帯電話の充電などが行えるようにした(図3)。
支払いパターンを4種類設定し、最長42カ月をかけて設備の費用を支払うことが可
能となっている。

 これにより、電力網インフラがない地域の低所得層でも、その多くが電気を使
うことができるようになった。グラミン・シャクティ公式サイトのデータによる
と、2014年までに150万世帯以上が同サービスによって太陽光発電設備を導入し、
電気が使えることが分かる(図4)。2016年までに200万世帯への導入を目指して
いる。

 アフリカでは、「Umeme kwa Wote(Light for All)」というプロジェクト事例
がスタートしている。独シーメンス系列の照明機器メーカーであるオスラム(OS
RAM)と太陽電池メーカー大手の独ソーラーワールド(SolarWorld)が中心となり、
2008年4月から2010年10月までケニアのビクトリア湖周辺で実施された。

 このプロジェクトでは、ビクトリア湖および周辺地域の漁師が夜間に漁で使用
する灯油ランプを、太陽光で充電した電灯「O-LAMP」で置き換えることが目的だ
った。これにより、灯油による湖の水質汚濁という環境問題が大幅に改善され、
漁師の燃料コストが約40%節約されるなどの効果が上がったという。その後、参
加企業の入れ替わりがあったものの、プロジェクト自体は継続され、現在もO-LA
MPや太陽光発電システムが利用されている模様である。

 最近の事例では、東京大学のスピンオフ・ベンチャーであるDigital Grid Sol
utions(デジタルグリッド・ソリューションズ)がアフリカ東部で展開する「WA
SSHA(ワッシャ)」プロジェクト、世界銀行が4億ドルの無利子融資を行うミャン
マーの電化計画「National Electrification Plan(NEP)」における遠隔地域へ
の電力供給なども、オフグリッドまたはナノグリッドといった小規模な分散電源
をベースとしている。

◇島しょ地域は分散電源が効果的

 いずれの事例も、技術的には太陽光発電パネルと蓄電池を組み合わせたシンプ
ルなもので、技術面では大きな差はない。プロジェクト、そして電化が成功する
ためには、初期費用の調達や利用者の支払い方法に対する配慮、利用者層を拡大
するためのマーケティングといった、ソフト面や仕組みづくりがカギとなってい
る。

 また、ミャンマーのNEPのように、都市部では系統網を増強しつつ、地方や遠隔
地などでは分散電源に基づくオフグリッドやナノグリッド、マイクログリッドを
導入するといった「いいとこ取り」をAPEC域内でも取り入れる余地がありそうだ。

 今回のAPECの開催地となったフィリピンに加えて、インドネシアやパプアニュ
ーギニアなどでは島しょ地域が多く、太陽光を中心とした分散電源の導入がより
効果的、現実的と言えるだろう。

■バングラデシュのノボエア、ヤンゴン便を就航
 http://www.myanmar-news.asia/news_aLxy2tiw70.html
 (ミャンマーニュース 2015年11月6日)

12月1日スタート 週3便就航
バングラデシュのNovoair(ノボエア)が、12月1日からヤンゴン便を就航する。
10月28日、ダッカのPan Pacific Sonargaonホテルで、ノボエアのマネージングデ
ィレクターが発表した。

運航ルートは、ダッカーヤンゴン間。日曜日、火曜日、金曜日の週3便となる。チ
ケットは税込みで2万5220Tkの予定。

発着時刻はダッカ発11時30分、ヤンゴン着が13時45分。ヤンゴンからダッカ便は、
14時45分発、16時着となっている。

2泊3日のヤンゴンパッケージツアーも
フライトとともに、ヤンゴンへのパッケージツアーも売り出す。2泊3日、ツイン
の基本料金が3万2300Tk。航空券と宿泊、ビザ発券手続きが含まれる。ツアーでは、
シュエダゴン・パゴダやBogok市場、イギリス植民地時代の遺産的建築物などの観
光スポットを巡る。カンドージー湖、インヤー湖など、自然も楽しめる。

ノボエアは2012年、国内線として運航をスタート。2013年には独自のポイントプ
ログラム、「スマイル」を開始して話題となった。2014年には、国内ベストエア
ラインとして認められている。

国内の就航地は、ダッカ、シレット、ジョソール、チッタゴン、コックス・バザ
ール。今後、ヤンゴンの他にも国際線の就航を増やしていくという。

■貧困で拡大する腎臓売買、業者になるドナーも バングラデシュ
 http://www.afpbb.com/articles/-/3065834
 (AFP通信 2015年11月07日)

【11月7日 AFP】バングラデシュの農村部に暮らすラウシャン・アラ(Rawshan A
ra)さん(28)は何年も借金に苦しみ、ついに家族と同じ道を選ぶ決心をした。
現金を手に入れるため、片方の腎臓を闇市場で売りに出すのだ。

 貧しいこの農村地帯の多くの住民と同様にアラさんも簡単に地元の仲介業者を
見つけ、そして違法ながら同国で活況を呈している臓器売買ビジネスの犠牲者に
なった。

 今年2月、1児の母であるアラさんが摘出手術を受けると決めた時、2人の親族─
─姉と義理の兄弟──が反対した。この2人も2年前に手術を受け、その合併症に
苦しんでいたのだ。それでもアラさんが決心を変えなかったのは、「貧しさに疲
れ切っていた」から。首都ダッカ(Dhaka)から北西に300キロ離れた、アラさん
たちが住むカライ(Kalai)村は、いつからか臓器売買の拠点になっていた。

 アラさんは「夫は一年中病気をしている。娘の教育費もかさむようになった。
私はダッカに行ってメイドや衣料品産業の労働者として働いたが、賃金は本当に
ひどかった」と語ったが、仲介業者の名を明かすことは拒否した。

 しかし警察は、親族らがアラさんを説き伏せて手術を受けさせたとみている。
臓器を提供した人物がその後で自ら仲介業者になり、別のドナー(臓器提供者)
の獲得に成功すると仲介料を取っているという。カライではこのような仲介業者
のネットワークが拡大しており、アラさんの親族もその一部だというのだ。

 地元の警察署長は「こういった業者はまず自分の家族を、それから親族、さら
に同郷の村人を狙っていく」と語った。警察署長がAFPに明かしたところによると、
「腎臓を売ったカライの人は今年だけで40人」だという。2005年から数えれば、
その人数は200人に上る。

 これ以外に現在、12人のカライ出身者が行方不明になっている。程近い国境を
越えてインドで入院し、臓器の摘出手術を受けている可能性が指摘されている。

◇偽造パスポートで隣国インドへ

 バングラデシュでは、約800万人が腎臓病を患っているとされる。その大半が、
罹患(りかん)率の高い糖尿病によるもので、毎年少なくとも2000人の患者が腎
臓移植を必要としている。

 しかし合法なのは存命の親族からの提供に限られ、移植可能な腎臓が慢性的に
不足しているという実態がある。

 その需要に応えたのが、多額の金銭が動く闇市場だ。買い手側も必死なら、貧
しい売り手側も同じくらい必死の思いで、双方の流れが絶えることはない。

 2011年、バングラデシュ警察がドナーや看護師、医療機関に対する大規模な摘
発を実施すると、違法な手術の多くはインドで行われるようになった。

 血液検査を経て、アラさんの腎臓の移植相手が見つかると、匿名の工作員の男
から偽造パスポートと身分証明証を手渡された。「私の名前はニシ・アクテル(
Nishi Akter)になっていました。男のいとことして通用するようにです。腎臓を
摘出するインドの医院に受け入れてもらうためには、どうしても必要なのだと言
い含められました」とアラさん。

 健康状態に問題がないことが確認されると、恐怖におののくアラさんは単身で
国境の向こう側に送りだされた。「手術当日、私は怖くてたまりませんでした。
全能の神アラーに何度も何度も祈りました」

 アラさんが腎臓を売って得た金額は4500ドル(約55万円)。そのお金はイモと
米を栽培する農地の借地料に充てた。将来医者になりたいという13歳の娘のため
に、家庭教師も雇った。

 しかしその代償は高くついた。重いものを持ち上げられなくなり、疲れやすく、
息苦しさを覚えることが増えた。「腎臓を売ったのは大間違いでした。今度は自
分の健康維持のために、高価な薬が必要になったんです」

 ドナーの多くが、術後のケアが不十分なために健康被害を受けて農作業ができ
なくなってしまった。上述の警察署長の話では、ドナーの一部は仲介業者に転身
し、提供に応じた村民1人につき3000ドル(約37万円)を稼いでいる者もいるとい
う。

 先月には警察が臓器売買を摘発し、カライ村とダッカで計12人を逮捕した。中
には、臓器売買で中心的な役割を果たすようになっていた元ドナーもいたという。

 6歳の少年が犯罪組織に腎臓を摘出され、その遺体が池に遺棄されるという事件
が発生すると、当局は直ちに摘発に乗り出した。

 警察と地元当局は、臓器売買の危険性を警告する啓発運動を開始。地域内の家
庭や学校、イスラム神学校にパンフレットを配布している。

 それでもカライ村の住民の多くは、大きな変化が期待できるとは思っていない。
過去にも同様の動きはあったが、効率の悪い刑事司法制度のせいで成果が上がっ
たためしがないからだ。

■モンスター・ラボがデジタルガレージとパソナテックと
 業務・資本提携で2社から4億円を調達
 http://jp.techcrunch.com/2015/11/02/monster-lab-raise-400m-from-digita
l-garage-and-pasona-tech/
 (TechCrunch Japan 2015年11月02日)

世界各地の開発リソースにアプリやウェブの開発を依頼できるプラットフォーム
セカイラボを運営するモンスター・ラボは、本日デジタルガレージとパソナテッ
ク両社と業務提携を行い、さらに資本提携で当該2社から4億円を調達したことを
発表した。モンスター・ラボの代表を務める?川宏樹氏に今回の提携について聞い
た。

モンスター・ラボは2014年2月にセカイラボのサービス提供を開始した。セカイラ
ボは、アプリやウェブの開発を検討している国内企業がセカイラボと提携してい
る海外のパートナー企業やセカイラボが独自に持つ開発拠点に依頼できるプラッ
トフォームだ。

セカイラボが選抜した海外の優秀な開発チームに依頼することで、プロダクトの
品質を保ちながら開発コストが削減できるという。「バングラデシュなどの地域
においてエンジニアは弁護士や医者と同様に人気のある職種です。名門大学を卒
業した優秀なエンジニアが多く、開発レベルも日本とそう変わりません」と?川氏
は説明する。現在、15カ国の100社以上の企業を外部パートナーとして抱えている
そうだ。

サービスを開始してから、現在まで累計で500社に渡る800のプロジェクトがセカ
イラボのプラットフォームを通して形になったという。セカイラボのクライアン
トは、IT系が5割、非IT系が4割、SIerが1割といった比率だそうだ。

今回の協業と資本提携を行った目的は、国内と海外のクライントへのリーチを図
るためだと?川氏は言う。デジタルガレージとしては、同社の強みであるマーケテ
ィング分野にセカイラボの開発リソースを加えることで受託開発サービスの強化
につなげることができるという。一方パソナテックとはサービスのディレクショ
ンや出来上がったプロダクトの品質管理といった面で協力できることが多いとい
う。

日本企業が外注先として海外の開発リソースを活用する理由はコスト面でのメリ
ットがあるだけではないと?川氏は言う。今後IT化とグローバル化が進み、外部環
境の変化に対応するには、国内のリソースに限らず海外にも早い段階から目を向
けることで企業の競争力を育てることにつながると話す。

セカイラボは2015年5月にはベトナムの開発会社アジアンテックの買収を行った。
今後も中国、ベトナム、バングラデシュといった地域の開発企業にも積極的にア
プローチし、外部のパートナー企業と自社の開発拠点を広げたい考えだ。そして
「現在常時500名ほどのエンジニアが稼働していますが、これを3年後には3000名
まで増やしたいです」と?川氏は目標を話す。

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